「睡眠改善薬」と「睡眠薬」の違いは?

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!今回は『「睡眠改善薬」と「睡眠薬」の違いは?』をご紹介させて頂きます。

睡眠の「効果」と、睡眠不足の「怖さ」

ぐっすり眠ったあとの清々しい目覚めは、言葉に置き換えられないほど幸せな気持ちです。私たちが健やかな生活を送るには「良質な睡眠」は欠かすことのできない行為と時間です。

寝つきがよく」て、さらに「すっきりした寝起き」が、睡眠の理想でしょう。素敵な1日のスタートになります。そして、気持ちを晴れやかにするだけでなく、(1)疲労回復
(2)免疫力向上
(3)ストレス解消
(4)美肌効果
(5)肥満防止
(6)脳の若返り
など、さまざまな効果を体にもたらします。

一方で、睡眠不足は、全身の倦怠感、集中力・判断力・持久力の低下につながります。睡眠不足による自動車の運転行為は「飲酒運転に値する」という研究機関による報告もあるくらいです。さらに、高血圧、糖尿病、動脈硬化といった生活習慣病を引き起こすとされ、現代社会の問題の1つに挙げられています。

30%以上の人が「不眠」を抱えている

近年、日本人の睡眠事情はあまり良いとはいえません。子どもや大人、男性も女性も、睡眠不足が常態化している傾向にあります。

総務省が行った「社会生活基本調査」によると、日本人は、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ諸国にくらべて約1時間も睡眠時間が短くなっています。さらに、厚生労働省が行う「国民健康・栄養調査」では、男性の約38%、女性の約43%が、「自分の睡眠の質に満足していない」と回答しています。

今や日本人の成人のうち30%以上の人が、次のような、慢性的な不眠の悩み(睡眠障害)を抱えているといいます。

・寝つきが悪く、眠りにつくのに1時間以上かかる(入眠障害)
・夜中に何度も目が覚めて、なかなか寝つけない(中途覚醒)
・起床予定の時刻より、早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)
・眠りが浅く、ぐっすり眠れない、疲れが抜けない(熟眠障害)

不眠状態に効く「3種類」の薬

不眠が特別な病気ではなくなっている現代、厚生労働省の調査では、睡眠薬の処方率は、近年大幅に増えていることが報告されています。睡眠薬は、日本の成人の20人に1人が服用する「汎用薬」になりつつあります。

不眠症状に使う薬は、大きく分類すると
(1)睡眠薬
(2)睡眠導入剤
(3)睡眠改善薬
の3つが存在しています。「睡眠薬」と「睡眠導入剤」は医師による処方箋が必要な医療用医薬品です。一方、「睡眠改善薬」は薬局やドラッグストアで購入できるOTC医薬品(医師の処方箋がなくても店頭で買える一般用医薬品)です。

「睡眠薬」、「睡眠導入剤」、「睡眠改善薬」の違い

「睡眠改善薬」は、手軽に購入できる便利さはありますが、その反面、量や回数、用途を間違えやすく、思わぬ副作用に悩まされる、依存状態におちいる、などトラブルも少なくありません。そのため、「睡眠薬」、「睡眠導入剤」、「睡眠改善薬」の違いを理解し、適した症状による正しい服用を行うことが大事です。

◆<睡眠薬>
睡眠薬は、睡眠に関係する生理的な物質(ホルモンなど)の分泌を促すことで「自然な眠気を高める」ための薬です。購入には医師の処方箋が必要です。睡眠薬には、その作用時間から
(1)超短時間型
(2)短時間型
(3)中時間型
(4)長時間型
の4種類があります。

◆<睡眠導入剤>
「睡眠導入剤」は、神経細胞の興奮を抑えることで感情を安定させ、覚醒中枢の働きを弱めて、脳が眠りやすい状態を作る薬です。購入には医師の処方箋が必要です。「眠りに入ることを助ける」ための薬で、ストレスによる一時的な不眠症に対して効果的です。睡眠薬との明確な違いはない、とする考えもあります。

◆<睡眠改善薬>
「睡眠改善薬」は、かぜ薬などに含まれる眠くなる成分が配合されおり、一時的な寝つきの悪さ、眠りの浅さに対して、ゆるやかに眠りを導くような効き目が期待できる薬です。処方箋がなくても店頭で購入できます。一時的な不眠症状を緩和する薬であり、不眠症を治療するには適していません。

このように、睡眠薬、睡眠導入剤、睡眠改善薬は、目的や適用が異なっています。しかし不眠の悩みがあっても、睡眠薬の服用には「副作用」や「依存性」などの不安を持つという人もいることでしょう。一度、お近くの医療機関を受診し、医師に相談してはいかがでしょう。

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