痛風じゃない!「偽痛風」はどんな病気?

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今回は『痛風じゃない!「偽痛風」はどんな病気?』をご紹介させて頂きます。

「60歳以上」に発症する関節炎

痛風は、体に増えた尿酸の結晶が関節部分に蓄積することで炎症が起こり、突然、足やひざなどに激しい痛みがあらわれる病気です。そして「偽痛風」という、だいぶユニークなこの病気は、発作の症状が、痛風発作に似ていることから名付けられた急性の関節炎です。

現在のところ、患者のほとんどは60歳以上と限定的ですが、国内では、60歳の人の約7〜10%が「偽痛風」を経験しています。

痛風との違いは、原因が尿酸ではなく、「ピロリン酸カルシウム」の結晶にあることです。「偽痛風」は、ピロリン酸カルシウムの結晶が関節に蓄積して、激しい発作が起こります。「ピロリン酸カルシウム結晶沈着症」に属する関節炎のなかで、痛風のように急激な発作が起こる症状を「偽痛風」という病気と名付けて分けられています。

多くは「ひざ関節」に強い痛み

偽痛風の症状は、ひざ、足首、手首、指関節、肩、ひじ、股関節などに、
(1)激しい痛み
(2)腫れ
(3)熱感
などが起こります。症状がもっとも多くあらわれるのは、「ひざ関節」や「手首」といわれています。関節リウマチのように、一度に複数の関節に症状がでることはほとんどないようです。発作が起きた場合、人によっては、発熱を伴うことがあります。

一般的に、偽痛風の発作は、約3〜7日続くことになります。痛風にくらべて短い期間で軽快することから、病院を受診せずにすます人が多くいるでしょう。しかし、自然に治るケースは稀です。症状を放置しておくと、関節の痛みが慢性化し、やがて強いこわばりが残る事態につながります。できるだけ早めに「整形外科」を受診し、治療を開始しましょう。

痛風と「似ているところ」と「違うところ」

偽痛風の症状は、痛風より痛みは弱いといわれていますが、ある日突然あらわれるという点においては、「痛風」と「偽痛風」はかなり似ています。しかし、痛風は圧倒的に男性患者が多いのに対して、偽痛風には男女差は見られません(医師のなかには、やや女性に多く発症すると考える人もいるようです)。

また、偽痛風は、血液中の「無機ピロリン酸濃度」が基準値であっても、関節内の軟骨組織にピロリン酸カルシウムが過剰に集まり、結晶化して蓄積される、という様子が特徴的です。また、ピロリン酸カルシウムの結晶が関節に沈着しても、偽痛風を発症しない人もいます。発症率は約25%といわれています。

「はっきりした原因」は分かっていない

偽痛風は、ピロリン酸カルシウムの結晶が関節炎に大きく影響していることは分かっていますが、その他についてはっきりした原因は、現在のところ明らかになっていません。遺伝、加齢、関節リウマチ、副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症などが原因の一部として考えられています。

理由は不明ですが、
(1)ひざなどの関節に損傷がある人
(2)糖尿病や高血圧などの生活習慣病を抱えている人
(3)痛風を経験している人
に発症する傾向があるようです。診断では、関節液を採取して、顕微鏡検査からピロリン酸カルシウムの結晶が見つかれば、「偽痛風」と確定されます。

治療は「痛み止め」の服用から

偽痛風の治療は、痛み止め(消炎鎮痛薬)を服用し、症状の改善をはかるのが一般的です。薬の服用から1週間程度で改善するでしょう。関節に強い腫れが見られ、水(関節液)が溜まっている場合は、針を刺して水を排出し、ステロイド剤やヒアルロン酸を関節内に注入する治療が選択されるでしょう。

さらに、肝臓の働きを向上させることで、ピロリン酸カルシウムの生成を抑える効果が期待できます。「バランスのよい食事」や「適度な運動」など、生活習慣を見直すことで、肝臓の機能を上げる治療を勧められるでしょう。専門医と相談しながら、できる範囲から治療に取り組みます。

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