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今回は『暑い季節は注意!「ペットボトル症候群」が怖い!』をご紹介させて頂きます。

清涼飲料水の「飲み過ぎ」で大きな病気に?

今年の夏も暑い日が続いています。都心でも気温35度はめずらしくなくなり、「今日の暑さは厳しいな」と思ったら気温は37度という日もあって、驚いてしまいます。

暑い日には冷たい飲み物が欲しくなります。日本では路上に自動販売機がたくさん設置されていますし、コンビニエンス・ストアに入れば、たくさんの種類のペットボトル飲料(清涼飲料水)が冷たくなって並んでいます。

しかし、清涼飲料水の摂り過ぎには注意が必要です。体が冷えてお腹を壊す、というだけではなく、「ペットボトル症候群」という、もっと大きな病気にかかる人が増えているからです。

異常な「喉の乾き」を感じたら

ペットボトル症候群は、清涼飲料水をたくさん飲むことで、体が高血糖状態になる「急性の糖尿病」です。急な高血糖になると,すい臓からインスリンが出にくくなり血糖が上昇し,血液が酸性になる「ケトアシドーシス」という状態になります。

はじめは、異常な喉の乾きを感じるでしょう。そして体のだるさ、頻尿があらわれます。そこからは「吐き気」、「腹痛」、「意識がもうろうとする」といった症状があらわれ、ひどい場合は、昏睡状態になることもあります。

角砂糖「15個の糖分」を飲んでいる

市販の清涼飲料水500mlには、約50〜70gの糖分が含まれています。これは角砂糖にすると15個分に相当する量です。割合でいうと、1杯の紅茶を飲むのに5個の角砂糖を使っている計算になります。清涼飲料水はほとんど口当たりがよいため、これだけ大量の糖分を摂取していることに気づきにくく、夏場はついたくさん飲んでしまいます。

ペットボトル症候群は、現在、10〜20代など若年者に多く発症しています。急性でも糖尿病のような状態では、尿量が増えて異常にのどが渇きます。そこで清涼飲料水を飲むと、さらに血糖が上昇して、のどの渇きはさらに強まるという悪循環に陥ります。

日常での「スポーツドリンク」は控える

熱中症対策として、水分補給にスポーツドリンクを飲む人のは控えましょう。市販のスポーツドリンクは、激しい運動のあと、発汗によって失われた電解質(ナトリウムイオンやカリウムイオンなど)、ミネラル(マグネシウムやカルシウムなど)、エネルギー源の糖分をすみやかに補給するための飲み物です。

しかし、飲みやすくするために大量の砂糖が入っています。普段の水分補給にスポーツドリンクを飲むと、ペットボトル症候群にかかるリスクは高まります。「運動後に飲む」よういしましょう。

代わりに「麦茶」を飲むのがおすすめです。ノンカフェインで、カリウムなどのミネラルも含まれています。大麦は体を冷やす効果があるので、夏には最適な飲み物です。