手汗がすごい!「手掌多汗症」の治療

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!
今回は『手汗がすごい!「手掌多汗症」の治療』をご紹介させて頂きます。

「汗っかき体質」とは全然ちがう

手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)は、気温や体の動きなどに関係なく、手のひらにたくさんの汗をかく病気です。病気といっても、健康を害するほど深刻な症状が見られることはありません。
しかし、
(1)人と握手ができない
(2)恋人や家族と手をつなぐのが辛い
(3)仕事などの書類がヨレヨレになる
(4)スマホの操作がうまくできない
(5)自動車や自転車のハンドルが滑って危ない
など日常生活に支障をきたすことがあります。症状のレベルによっては、他人との接触に消極的になる、など精神的な悩みを抱える人もいます。

いわゆる「汗っかき」の体質とは明らかに異なります。気温や体温に関係なく、大量の汗が出るのは手のひらにほぼ限られており、体のほかの部分に多汗の様子が見られないからです。日本では、約200人に1人の割合で発症する疾患です。発症に男女の差はなく、10代〜30代に多い傾向があります。

症状は「3つのレベル」に分かれる

人間の体が発汗を行う目的は2つです。1つめは、体温を調整し、脳や臓器などを熱から守るための行為です。「温熱性発汗」と呼ばれます。2つめは、心が引きしまった状態や人前での失敗時など、緊張・興奮・不安・ストレス・恐れといった精神的な刺激から起こる発汗で、「精神性発汗」と言われています。

「手掌多汗症」は、精神性発汗に分類されています。しかし、緊張状態がそれほど強い状況でなくても、手のひらに大量の汗をかくのが「手掌多汗症」の特徴です。その症状は、発せられる汗の分量などから、次の3つのレベルに大きく分けられています。
【レベル1】
手のひらを触ると汗ばんでいることが確認できる。手のひらが湿っている。

【レベル2】
手のひらに水滴が見られる。触らなくても見ただけで汗をかいていることが確認できる。

【レベル3】
手のひらにたくさんの水滴が見られ、その量はしたたり落ちるくらいである。

医療機関では、これらのレベルが、治療の目安になります。症状が出やすい時間帯は、日中に多く、寝ているときの発汗は頻度や分量ともに少ないといわれています。

詳しい「原因は分かっていない」が…

手掌多汗症の発症は、ストレスが大きな原因の1つといわれていますが、現在のところ詳しいことは明らかになっていません。遺伝ともいわれていますが、自律神経に属し、新陳代謝を活性化させる「交換神経」の機能が過剰に働くことが強く影響していることは分かっています。

精神的な刺激が関与していないわけではないようですが、現在では精神的な要因よりも、体の表面に広がって存在する汗腺(汗を分泌する腺、つまりエクリン腺)が過剰に活性化されることで、多量の汗が分泌されていると考えられています。つまり、体の機能異常の問題ということです。

完全に治すなら「内視鏡手術」を検討する

手のひらに限らず多汗症は、周囲からは「汗っかきの体質」と見られるため、生まれつきとして諦める人が多いのですが、適した治療により治すことができます。悩むよりも「皮膚科」や「専門のクリニック」を受診し、医師に相談するのがよいでしょう。

治療方法は症状などによって異なり、
(1)心身療法
(2)薬物療法
(3)イオントフォレーシス
(4)外科手術(多汗症内視鏡手術)
のいずれかを進めることになるでしょう。

「イオントフォレーシス」は、手のひらを水道水に浸し、そこに微弱電流を流すことで過剰な発汗を抑える療法です。薬物療法と同じく、根治には至らないため、約2〜3週間に1度の通院が必要です。

「多汗症内視鏡手」術は、内視鏡によって背中の交感神経を切断することで、多汗の症状を完全に抑える治療です。手術の時間が短い、当日に帰宅できる、痛みがほとんどない、手術痕が目立たない、健康保険が適用される、などの理由から、現在普及しつつある治療法です。

関連記事

   

Archive

ページ上部へ戻る