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今回は『花粉症で「じんましん」が出る?』をご紹介させて頂きます。

顔や首が「花粉の時期だけ」痒くなる?

スギ、ヒノキ、ヨモギ、ブタクサなどの辛い花粉症は、
(1)くしゃみ
(2)鼻水
(3)目のかゆみ
といった症状で知られますが、人によっては、そこに「じんましん」を引き起こすことがあります。「花粉症じんましん」と呼ばれることもある症状です。

春先や秋口など、花粉が飛ぶ時期に、体にじんましん(あるいは、皮膚に強い痒み)があらわれるという人は、花粉症じんましんの疑いがあります。一見すると、花粉症とじんましんは、無関係のように感じるかもしれませんが、どちらもアレルギー反応によって起こる症状です。

「ミミズ腫れ」のような腫れが特徴

一般的なじんましんは、皮膚にできた赤いボツボツが、蚊に刺されたときのようにプックリと膨らんで、強い痒みを伴います。ところが、花粉症じんましんは、「ミミズ腫れのような状態」が肌にあらわれ、それと同時に強い痒みを感じます。ときには、チクチクと焼けるような痛みを感じることがあります。

そして、痒みのある皮膚を掻くと線状に赤く腫れるのが、この症状の特徴です。これは「赤色描記症(せきしょくびょうきしょう)」と呼ばれる現象です。爪を当てる程度の強さで掻いても、赤くはっきり痕が浮かび上がるので、始めはさぞかし驚くことでしょう。痒みに我慢できず、掻きむしると炎症がひどくなります。小さな子どもは特に注意が必要です。

じんましんの症状は、夕方に多く、
(1)顔
(2)首もと
(3)首のまわり
に出やすいといわれています。発症しても、だいたいは数十分から数時間で消えるでしょう。症状が長引くと、半日から1日程度続くことがあります。

花粉は「皮膚から」も侵入する?

花粉症とじんましんは、どちらも「ヒスタミン」という物質の過剰分泌が原因で起こるアレルギー症状です。そもそも、じんましんは、その原因を特定するのが難しい病気です。原因となる物質が数多く存在するからです。そのため、じんましん患者の約70%は原因が分からないとされています。しかし、花粉症の時期に決ってじんましんがあらわれるなら、原因は「花粉」であると考えられるでしょう。

花粉症じんましんは、アレルゲン(アレルギーの原因物質)となる「花粉」が、皮膚の表面からも体内に入り込むことによって、痒みなどの症状が起こると考えられています。そして、じんましん体質の人の多くは、花粉症にかかりやすいとの報告もあります。

市販の「塗り薬」は効き目がない

花粉症じんましんの症状が見られたら、スマートフォンなどで写真を撮っておくと診断に役立ちます。じんましんの多くは、発症する時間帯が限られているため、赤いボツボツが出たときに診察を受けられるとは限らないからです。医師の多くは、症状の状態(レベル)を見て、その後の治療を選択します。

症状がひどくなるまえに、「アレルギー科」や「皮膚科」を受診しましょう。花粉症じんましんは、花粉が体内に侵入することで症状が起こるため、市販の塗り薬ではあまり効き目がありません。処方された「内服薬」を飲むことになるでしょう。また、花粉の多い季節は、できるだけ露出の多い服装は控えることで、一定の予防が期待できます。

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