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今回は『赤ちゃんの「しゃっくり」が多い!大丈夫かしら?』をご紹介させて頂きます。

ママもパパも「1年生」だから

はじめての赤ちゃんの子育ては、未経験からくる不安の連続でしょう。「自分は親だから」と言っても、ママやパパも1年生なので分からないことだらけです。赤ちゃんが、ふだんと違う様子が見られると、例えそれが些細なことであったとしても「大丈夫かしら?」「具合が悪いのかな」と慌てたり、戸惑ったりしてばかりです。

「しゃっくり」が続くだけでも、「病院に連れていったほうがいいかな?」と心配になるものです。はじめての経験だから当然のことだと思います。そんなときは、気がかりで不安を抱えたままでいるよりも、地元の医療機関や地域の子育て相談窓口などに、遠慮なく相談しましょう。恥ずかしいことではありません。経験の数が多ければ多いほど、子どもも親も成長できるというものです。

なぜ、「しゃっくり」は起きるの?

しゃっくりは、「横隔膜のけいれん」によって起こる症状です。私たちは呼吸をするときに、肺を大きく膨らませたり、しぼませたりをくり返します。その動きを下から支えているのが横隔膜です。横隔膜は、膜といっても、弓のような形をした伸縮性のある筋肉です。肺などの「胸部」と、胃や肝臓などの「腹部」を隔てるようにして位置しています。

息を吸うときは、横隔膜を下げて肺を膨らませます。吐くときには、横隔膜が上がって肺をしぼませています。この横隔膜が何かの理由で「けいれん」したときに、「ひっく、ひっく」としゃっくりは始まります。自分ではコントロールできない症状ですが、たいがいは数分で治まります。

しかし、あまりに長く続くと、眠れない、食欲が低下することがあります。そして、48時間以上続くようなら、逆流性食道炎などの疑いがあるため、すみやかに「内科」や「呼吸器科」を受診しましょう。

赤ちゃんは「しゃっくり」が多い?

赤ちゃんは体のさまざまな器官などが未熟ですが、横隔膜も同じです。筋肉としては弱く、些細な刺激にも、すぐに「けいれん」を起こすことがあります。赤ちゃんは、大人にくらべて「しゃっくりが多い」と言われているのはそのためです。

しゃっくりは、食道や胃に何らかの刺激が加えられたことで、横隔膜のけいれんが起こり発生する、といわれています。しかし、詳しい原因については、まだ明らかになっていません。

そして赤ちゃんの場合、本当にわずかな刺激でも、しゃっくりが起こります。
(1)呼吸のリズムが乱れた
(2)冷たい風にあたった
(3)尿でお尻が濡れた
(4)母乳やミルクを飲むタイミングで空気を飲んだ
(5)授乳後にゲップがうまく出なかった
などがしゃっくりの原因となります。赤ちゃんの体は、それほどデリケードだということでしょう。

絶対に「やってはいけない」こと

しゃっくりの治し方には、さまざまな方法があります。しかし、大人に効果があるからといっても、次のような治し方は、赤ちゃんには絶対に使ってはいけません。

・「わっ!」と驚かす
・コップ一杯の水を飲ませる
・耳に指を入れる
・舌をひっぱる
・くしゃみをさせる
・うつぶせ寝にする

しゃっくりが出たら、まずは「室内の温度を確認」し、赤ちゃんの様子を見ながら、自然に治まるのを待ちましょう。それでも続くようなら、
(1)体を温める
(2)おむつを交換する
(3)背中を軽くさする
(4)背中を軽くトントンしてゲップをさせる
といった対応をしてみましょう。

しゃっくりが「2時間以上続く」ときは病院へ

しゃっくりが2時間以上続くようなら、医師に相談します。また、しゃっくりと合わせて、次のような様子が見られたときも、すみやかに「小児科」を受診して医師に相談しましょう。

・発熱がある
・呼吸が荒い
・母乳やミルクを吐く
・よだれを垂らす

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