赤ちゃんの「舌小帯短縮症」は、手術が必要?

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今回は『赤ちゃんの「舌小帯短縮症」は、手術が必要?』をご紹介させて頂きます。

舌の裏の「ヒダ」が短い?

舌の裏側から下あごに向かって、縦に通っているヒダ(スジ)を「舌小帯(ぜっしょうたい)」といいます。は、舌の動きを制限する役割を持ち、赤ちゃんのときは水かきのように薄い膜状ですが、成長するにしたがって厚くなっていきます。

赤ちゃんによっては、
(1)舌小帯が生まれつき短い、あるいは
(2)舌小帯が舌の先端の近くについている(付着異常)、という子どもがいます。
これは「舌小帯短縮症」と呼ばれる症状です。舌小帯が短いと、舌の動きが不自由になり、次のような障害が起こりやすくなります。

・哺乳障害
・咀嚼障害
・構音障害

さらに、普段の舌の位置が悪くなり、
(1)唾液の分泌量が減少する
(2)食べ物をうまく飲み込めない
(3)口のなかの自浄作用が低下する
(4)歯並びが悪くなる
といった影響が見られることがあります。

舌小帯短縮と「3つ」の障害

<舌小帯短縮症と哺乳障害>
赤ちゃんが母乳を飲むときは、「吸啜(きゅうてつ)」と「嚥下(えんげ)」という2つの行為が連動させています。吸啜とは、舌を細かく上下に動かしながら乳首をおしつぶして母乳を引き出す行為です。嚥下とは、しぼった母乳を舌から食道へ流し込む行為です。赤ちゃんが「舌小帯短縮症」であると、吸啜がうまく行えずに、母乳を飲む量が減ってしまいます。そのことで、体重がなかなか増えないといった心配が起こります。

<舌小帯短縮症と咀嚼障害>
赤ちゃんが成長して、食べ物を摂取できるようになると、舌小帯短縮症の子どもには「咀嚼障害」が見られることがあります。歯が生えていないうちは、柔らかい食べ物からスタートするでしょう。その際は、舌と口蓋(口の上側)で食べ物を押しつぶして咀嚼します。しかし、舌小帯短縮症では、舌が上にまで動かない(届かない)ことが多く、食べ物を十分に砕くことができずに、飲むこむときに「むせる」、「咳き込む」、「喉のつまる」といった危険が起こります。

<舌小帯短縮症と構音障害>
構音障害とは、言葉の発音が正しくできない症状です。成長して言葉を話すようになると、舌小帯短縮症では、構音障害が目立つことがあります。舌がもつれたり、疲れたりして、(1)滑舌が悪い、(2)早口で話しができない、(3)長い時間話しができない、といったことが起こります。滑舌については、タ行音、サ行音、ラ行音の発音が不明瞭になりやすい傾向があります。

「舌小帯短縮症かどうか」を家庭で判定するには?

舌小帯短縮症の原因は、ほぼ遺伝といわれています。ママやパパのいずれか、あるいは両方が舌小帯短縮症であると、子どもは発症するケースが多いといえます。

舌小帯短縮症といっても、症状の程度はさまざまです。軽度であれば日常生活での支障はほとんど感じないでしょう。子どもが舌小帯短縮症であるか、症状の程度も含めて、ご家庭で簡単に判定することができます。

(1)口を大きく開けて
(2)舌の先を、上あごに向かって付けるように持上げます。
舌先が口の大きさに対して、「どのくらいの高さまで持上げられたか」で、症状の程度が判定できます。口の大きさの半分ほど上げられた子どもは、症状は「軽度」です。半分以下しか上げられない子どもは「中度」です。舌がほとんど上げられない子どもは「重度」と判定します。

軽度なら「舌を動かすトレーニング」で改善する

舌小帯短縮症の治療は、症状が中度以上なら、「小児外科」や「口腔外科」、「小児歯科」を受診します。軽度でも、気になるようなら「小児科」を受診し、医師に相談するとよいでしょう。軽度の症状であれば、舌運動範囲を広げるトレーニングを約1〜3ヶ月続けることで、舌小帯が伸びて症状の改善が期待できます。

中度以上の症状では、手術をすすめられます。ただし医療機関によっては、手術に消極的な医師もいます。よく相談して決断します。赤ちゃんであれば、舌小帯短縮症の手術は、局所麻酔(舌小帯に表面麻酔剤を塗る麻酔)を行ったうえで、舌小帯を切除します。手術は数分で済み、傷口を縫うことはありません。

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