うつ病でないのに、気分が下がる「気分変調症」!

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今回は『うつ病でないのに、気分が下がる「気分変調症」!』をご紹介させて頂きます。

うつ病と「似ていて違う」病気

気分変調症は、1日中気分が冴えない(あるいは落ち込んでいる)状態の日が長く続く病気(気分障害)です。うつ病に似ていますが、うつ病より落ち込みの程度は軽めで、長い期間(2年以上)に渡って続くという点で、うつ病と区別されています。

以前は「抑うつ神経症」と呼ばれ、神経症に分類されていた病気です。しかし、1980年に気分障害の症状が確認されたことで、「気分変調症」という新しい診断分野が設けられています。そのため、はじめにうつ病と診断されながら、あとから「気分変調症」と病名が変更されることがあります。

気分の「落ち込み」が2年以上続く…

気分変調症は、
(1)気持ちが晴れない時が多い
(2)憂鬱な気分が続いている
(3)いつも活力ややる気が沸いてこない
といった「落ち込み」が常に起こっている状態です。1日のなかで朝よりも午後以降に症状が悪化する傾向があります。さらに、落ち込みとあわせて、その他に、次のような症状が見られることがあります。

・食欲がない(反対に食べ過ぎる)
・眠れない(反対に眠り過ぎる)
・体が何となくだるい
・疲労感がとれない
・集中力が低下する
・自分に自信が持てない
・小さなことも決められない
・絶望感に襲われる

症状は軽度とはいえ、落ち込みが2年以上続くため、本人の辛さはおそらく相当なものでしょう。他人から見て、はっきりと分かるような症状が出ないことも、患者本人を苦しめることになるでしょう。趣味などでリラックスした楽しい時間を過ごしたときは、気分が多少和らぐことがあっても、すぐに憂鬱な気分に戻ってしまうのが特徴です。

若年層に多く発症しやすい

気分変調症は、若年層にあらわれることが多く、日本では国民の約6%が発症していると推測されています。そして、男性にくらべて女性は2倍近く多くかかるというデータも報告されています。思春期のあたりから、軽い落ち込みの兆候がひっそりと始まり、やがて、約20~35歳で発症することが多いようです。

長い時間によってその症状が見られることから、家族など周囲からも「落ち込みやすいタイプ」など性格の問題として判断されることがあります。症状に気づいても、本人ですら性格的な問題と考えることから、適切な治療が受けられていないケースが目立ちます。

原因を特定するのは難しい

気分変調症の原因を特定するのは難しく、一般的に
(1)心因性の体験
(2)精神的なストレス
(3)遺伝
などが考えられますが、どのような経緯で発症したのか分からないケースも少なくありません。

むしろ、原因が特定できる人はめずらしいかも知れません。複雑な要因が重なっていると考えられているからです。今のところ、社会や生活に不満の多い人、趣味を持っていない人、罪責感の強い人、他者への気遣いが多い人、過剰なルールに縛られている人が、発症しやすいといわれています。

早めに「精神科」や「心療内科」を受診

気分変調症を治すには、早期発見が大きな鍵になります。気分の晴れない日が多い、落ち込む時間が長い、などの症状に思いあたるという人は「精神科」や「心療内科」を受診し、専門医に相談しましょう。

治療には、
(1)自尊心を高める
(2)楽しい体験を増やす
(3)他人との交流を見直す
(4)抱えている問題の解決をいっしょに考える
(5)リラックスできる方法を試してみる
などの「心理療法」と、うつ病と同じような「薬物療法」を行うのが一般的です。治るまでの期間が長いため、地道な治療が必要です。

家族や学校、職場など周囲の人は、性格の問題ではなく「病気である」ことを理解し、長い目で見守るなど協力的な姿勢を心がけると、本人はだいぶ助かることでしょう。

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