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今回は『子どもの便秘は「水分不足」が原因?』をご紹介させて頂きます。

水分の「重要な」働き

人間の体のほとんどは水分でできています。そしてその体は、私たちが思っている以上に水分を欲しています。摂取した水分は、腸で吸収され、血液などの体液として体中を巡ります。

酸素や栄養を臓器や細胞に運ぶ、老廃物を回収して排出する、体温を調整する、新陳代謝を促進する、などの役割を果たしています。

子どもの体には「どのくらいの水分」がある?

大人は、体重の約60%の水分が体内に必要です。体重が60Kgの人では、約36Kg分の水分が必要になります。体のなかの水の割合は、年齢が進むとともに少なくなります。

子どもは、体のなかに必要な水分の比率が、大人にくらべて高く、体重の約70%が必要で、赤ちゃんでは体重の約75%の水分が必要です。体重25kgの子どもであれば、体内の水分は17.5kg必要になるのです。水1kg = 1リットルですので、健康な体には17.5リットルの水が入っていることになります。

子供の便秘で水分不足が原因の時

子どもは汗をかきやすく、体内の水分が不足がちになると、便が硬くなって便秘になることがあります。さらに息んで便を出す力が弱いこともあり、便秘になると
(1)排便のときにお腹やお尻が痛く
(2)排便をガマンするようになる
(3)さらに便が硬くなる
という「便秘の悪循環」が始まってしまいます。

子どもの便秘では、「水分不足」が大きな原因です。体のなかの水分が不足すると、食べ物や飲み物で、水分補給したときに、大腸は普段よりたくさんの水分吸収を行います。すると、硬い便を作られることになります。子どもの排便をスムーズにするには、水分補給が大事です。

子どもは、1日どれくらいの水分を摂ればいい?

子どもは水分が排出されやすい体質のため、大人以上に水分補給が重要です。1日に必要な水分量は、子どもの体重によって決まります。1日に必要な水分の量は、この子の「体重 X 1kgあたりの水分量(ml)」です。子どもについての「1kgあたりの水分量」は、次のとおりです。

<1kgあたりの水分量>
・新生児:約50〜120ml
・乳児:約120〜150ml
・幼児:約90〜100ml
・学童:約60〜80ml

小学生の子どもで、体重が25kgであれば「25kg × 60〜80ml」という計算になり、約1500〜2000ml、つまり約1.5〜2リットルの水分を1日で摂る必要があります。

「のどが渇いたとき」は脱水が始っている

人間は「のどが渇いた」と感じたときには、すでに脱水がはじまっています。体内では、すでに約2%の水分不足が起こっている状態です。子どもは大人にくらべて、のどの渇きを感じるタイミングが遅いとも言われています。子どもの水分補給が遅れるまえに、大人が気づいてあげることが大事です。

また、
(1)排尿の回数が少ない
(2)肌がいつもより乾燥している
(3)唇が白っぽい
(4)目がくぼんでいる
など普段と違う様子が見られるときは、子どもが脱水状態にある可能性があります。速やかに「常温のお水」や「ぬるめの白湯」を飲ませてあげましょう。

また、朝起きてすぐ、食事のとき、おやつのとき、お風呂上がり、など生活のサイクルのなかに「水分補給のタイミング」を規則的に取り入れると、子どもの便秘予防に効果的です。

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