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今回は『鼻が乾燥する「ドライノーズ」の原因と対策!』をご紹介させて頂きます。

「鼻のなかが痛い」と感じたら…

鼻のなかが乾燥して、痛みなどさまざまな症状がみられる状態を「ドライノーズ(あるいは、乾燥性鼻炎)」といいます。ドライノーズは、気温が下がって空気が乾燥してくる季節からみられ、鼻のなかの粘膜が乾いて、次のような症状が起こります。

・鼻の中がかゆくなる
・ヒリヒリとした痛みがでる
・ムズムズとした不快感が起こる
・鼻をかみたくなるのに、鼻水が出ない
・よく鼻血が出る
・鼻がつまって息苦しい(寝苦しい)
・よく鼻くそがたまる

症状がひどくなると、鼻水がかさぶたのようになって、粘膜の炎症を引き起こします。また、ドライノーズを放置すると、粘膜の働きであるバリア機能が低下し、細菌やウイルスが体内に侵入しやすくなるため、風邪やインフルエンザなど感染症にかかるリスクが高くなります。

「湿度の低い環境」で過ごすと

現代人は、オフィスやマンションなど、気密性の高い建物内で過ごす機会が増えています。さらに最近は、ほとんどの建物で、エアコンなどの空調設備が完備されているため、湿度の低い状態(約20%以下)で過ごすことが、日常化しているともいえるでしょう。

そのような環境で、1日5時間以上を過ごすと、鼻の中の潤いがなくなり「ドライノーズ」が起こります。ドライアイやドライマウスはよく知られた症状ですが、ドライノーズはまだ認知度が低く、症状が出ていても、原因のわからない鼻炎として処理されているようです。鼻に異変を感じたときは、自己判断せずに「耳鼻科」の医師に相談しましょう。

「点鼻薬の使用」を控える…

本来、鼻から喉にかけての粘膜は、ウイルスなどの侵入を防ぐために、通常は粘液で覆われています。しかし、ストレスや加齢などで粘膜の量が減ったところに、外気の乾燥が訪れると、粘膜が固まり、ドライノーズの発症率が高くなります。

また、最近では春や秋の季節の花粉症対策として、スプレータイプの点鼻薬を年中使う人が増えています。点鼻薬は、鼻水が抑えてくれますが、効き目が強すぎて鼻の中の潤い(湿潤性)が失われて、ドライノーズにかかることがあります。鼻のなかが、
(1)ムズムズかゆい
(2)ヒリヒリ痛む
(3)カサカサと極度な乾燥を感じる
といった症状がみられるときは、点鼻薬の使用回数を減らしましょう。

ドライノーズの予防には

ドライノーズを防ぐには、鼻の粘膜を乾燥させないことが大事です。
(1)室内で加湿器を使う
(2)鼻の中にオイル(オリブ油、ココナッツオイルなど)を塗る
(3)濡らしたガーゼをあてがったマスクを着用する
(4)食塩水を点鼻する
(5)湯船に浸かり深呼吸する
といった対策を試してみましょう。

また、体の水分が不足すると、粘膜は乾燥しやすくなるものです。普段から十分な水分補給を心がけましょう。