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今回は『うちの子は大丈夫?「しもやけ」の原因と予防!』をご紹介させて頂きます。

しもやけは「子ども」と「大人の女性」に多く起こる!?

寒さが厳しくなると、指、足先、耳たぶ、などに「しもやけ」ができやすくなります。しもやけは、医学的には「凍瘡(とうそう)」と呼ばれ、寒さによって血行障害が起こる皮膚の炎症(皮膚病)です。

患部が赤く腫れて硬くなる症状のほか、屋外など寒い場所では痛みが起こり、室内などの温かい場所に入るとかゆみがでるのが特徴です。しもやけは、血管が細い箇所に起こりやすく、子どもや大人の女性に多く見られる症状です。地域によっては、鼻先や頬にもできることがあります。

子どもと大人で「2つのタイプ」がある

しもやけは、その症状によって「「樽柿型(たるがきがた)」と「多形滲出性紅斑型(たけいしんしゅつせいこうはんがた)」に分類されます。樽柿型は、手足が熟れた柿のように見えるほど全体が腫れて硬くなります。子どもに多く見られるタイプです。

一方、多形滲出性紅斑型は、大人の女性にあらわれるしもやけで、春が近くなる頃に起こるのが特徴です。「春期しもやけ」とも呼ばれています。患部に米粒から、大豆やアーモンドほどの大きさの紅斑があらわれます。症状が進んで水ぶくれ、ただれが起こることがあります。

しもやけは「血管の収縮」が原因?

しもやけは、手や足に痛みと痒みが合わさったようなジンジンと感じる症状が特徴的です。それは気温と血管(動脈と静脈)の関係によって起こります。

人間の血管は、心臓から出て酸素と栄養を体中に運ぶ「動脈」と、二酸化炭素や老廃物を受け取って心臓に戻る「静脈」に分かれています。動脈は心臓から出る勢いに耐えられるよう太く(厚く)、一方、静脈は動脈にくらべて細く(薄く)できています。

冬になって気温が下がると、血管は収縮して細くなり、血流量を減らそうとします。これは体温を逃がさないための対策で、自律神経が自然と行っています。そして温かい部屋などに入ると、血管は元に戻ろうと拡張します。

ところが、動脈と静脈は太さが違うため、拡張と収縮に時間の差が生まれます。その差が起こることによって、体の部分的に血流の悪いところがあらわれ、特に手足の指先は血管が細いため、血行障害が起こりやすくなり「しもやけ」となるのです。

長い時間「体を冷やさない」が予防

しもやけは、寒さによって起こるため、予防には、冷たい外気はもちろんですが、水仕事など手先を冷やさない工夫(ゴム手袋を使うなど)が必要です。いちばんの予防策は、とにかく体を長い時間冷やさないことです。

体が冷えやすい人は、部屋になかで靴下やスリッパをはきましょう。お出かけのときに最低気温が5℃を下回るようなら、手袋やマフラー、帽子、耳あて、マスクを用意しましょう。

「ビタミンE」の摂取など、その他の予防策

冬の運動のあとに体が冷えて「しもやけ」になることがあります。体を動かしたあとは、しっかり汗を拭いて着替えるようにします。

また、血液の流れをじゃまするような「窮屈な靴」や「体をしめつけるような服装」は、控えます。そして、血行促進に効果のある「ビタミンE」を含む食べ物を摂るとよいでしょう。かぼちゃ、ほうれん草、ナッツ類、モロヘイヤを含む食事がおすすめです。お風呂のなかで、手足や耳たぶをていねいにマッサージするのも効果的です。マッサージは習慣にすると、予防策になるでしょう。

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