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今回は『コレステロールの「善玉」と「悪玉」ってなに?』をご紹介させて頂きます。

本記事は国分寺内科クリニック(東京都国分寺市)の木村 武史先生にご監修いただきました。

コレステロールが高いとなぜいけないのか

コレステロールは体の組織やホルモン、胆汁酸などの材料になるなど、重要な働きをしています。しかし、コレステロールが高すぎると、血管の壁にコレステロールが溜まり、血管が狭くなってしまいます(動脈硬化)。心臓の血管がふさがると心筋梗塞となり、生命の危険があります。

コレステロールには2つの種類がある

コレステロールには、LDL-コレステロールとHDL-コレステロールの2種類があります。LDL-コレステロールは増えすぎると動脈硬化をおこすことから悪玉コレステロールと呼ばれています。HDL-コレステロールは血管にたまった余分なコレステロールを回収する「掃除係」で、少ないと動脈硬化がおきることから善玉コレステロールと呼ばれています。

コレステロールを改善するにはどうしたらよいか

食事・運動などの生活習慣の改善が必要です。特に、食事の改善が重要です。生活習慣を改善してもコレステロールが十分に改善しない場合には、薬が処方されることもあります。薬を飲んでいても、生活習慣の改善は継続する必要があります。

LDL-コレステロールをどこまで下げればよいか

目標値は合併症や喫煙の有無、年齢、性別などによって異なります。高LDL-コレステロール血症の基準は140mg/dL以上となっており、どのような方であっても180mg/dL以上は高すぎる値です。糖尿病などの合併症がある場合には、LDL-コレステロール120mg/dL未満が目標となります。

食事は何に気を付ければよいか

食事はまず適正なエネルギー摂取量とすることが重要です。適正なエネルギー摂取量は標準体重から算出することができます。標準体重は身長(m)×身長(m)×22で算出でき、多くの場合は標準体重(kg)×25~30程度が適正なエネルギー摂取量となります。その他、食物繊維を積極的にとり、コレステロールを多く含む食材を避けることが勧められています。また、お酒の飲みすぎもよくありません。

薬は一生飲み続けなければいけないのか

動脈硬化を予防・治療するためには適切なコレステロール値を保つ必要があり、薬は長期にわたり飲む必要がある場合が多いです。食事・運動療法を積極的に行うことで、薬の量を減らしたり、薬をやめることができる場合もあります。ただし、自己判断で薬の内服を中断することは危険です。

【この記事の監修・執筆医師】

国分寺内科クリニック
医学博士 木村 武史(きむら たけし)院長

◇保有資格
医学博士(東京大学大学院医学系研究科)
日本内科学会認定内科医
日本糖尿病学会専門医
日本糖尿病協会療養指導医

◇医院情報
〒185-0012
東京都国分寺市本町2-2-1 cocobunji EAST 2F

TEL:042-322-1071

診療科目:内科、糖尿病・代謝内科、内分泌内科、健診・予防接種

◇リンク
国分寺内科クリニック公式ホームページ
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