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今回は『子供を「風邪から守る」ための対策とは?』をご紹介させて頂きます。

風邪には「3つの種類」がある

風邪は、空気中に浮遊するウイルスなどの「病原菌」を鼻やのどから吸い込み、粘膜で増殖することによって引き起こされる鼻やのど(呼吸器系)の炎症です。医学的には「風邪症候群」というくくりで呼ばれています。

風邪のなかには、年中通して起こる一般的なものを「普通感冒」、インフルエンザウイルスによって特定の時期に流行する「流行性感冒」、お腹の風邪と言われる「感染性胃腸炎」に分けることができます。

冬の風邪は「のど風邪」

冬の風邪は、上気道(空気の通り道)に炎症がみられるのが特徴です。そのため「のど風邪」と呼ばれることもあります。ウイルスが体に侵入して、症状がでるまでの期間(潜伏期間)は、5〜6日かかります。

いよいよ感染すると、
(1)くしゃみ
(2)鼻みず
(3)鼻づまり
(4)のどの痛み
(5)のどのいがらっぽさ
(6)たん
(7)咳
(8)発熱
といった症状に、子供の体はきつい思いをするでしょう。

風邪予防の基本は「保温」と「保湿」

冬の風邪の原因となる「RSウイルス」や「コロナウイルス」は、寒さや乾燥が大好きです。したがって予防には、「保温」と「保湿」がとても大事です。体を冷やさないようにして、特に部屋の湿度は、約60%以上を保つように心がけます。乾燥がひどい日のお出かけには、マスクを着けてあげましょう。

また、保温を気にするあまり、部屋の空気が汚れていることに気づかないときがあります。定期的に窓を開けて、十分な換気をしましょう。部屋に溜まったウイルスを外に追い出してあげるのです。

抵抗力アップに「海苔」が効く?

ウイルスを吸い込んでも抵抗力があれば風邪をひかない、あるいは初期症状で回復できるものです。ふだんの食事では、摂取する栄養素に少し気を配ることで、風邪の予防につながります。

抵抗力や免疫力を高めるには、「タンパク質」と「ビタミン」が必要です。子供は、牛乳などの乳製品や卵を好むことから、タンパク質は摂りやすいものです。それでも念のため、お豆腐などの豆類も食事のメニューに加えておくとよいでしょう。

ビタミンは、ほうれん草など野菜から摂るのがいちばんですが、なかなか食べてくれない子もいます。そこでおすすめは「焼き海苔」です。焼き海苔は、抵抗力を強化するのに必要な「ビタミンA」と「ビタミンC」が多く含まれています。また「鉄分」、「カリウム」、「カルシウム」といったミネラルも豊富で、栄養バランスに優れた食品です。

手軽に食べられるので、ご飯に巻いたり、お味噌汁やうどんに浮かべたり、好きな形にちぎって食べたり、など食べやすい環境を作ってあげましょう。

寒くても「過剰な厚着」は体を冷やす

子供は体温が高く、わずかな温度差にも汗をかきやすい体質です。そのため、部屋やお店や電車の中など、大人の体温にあわせた設定をしている場所に長くいると、子供は暑くて汗をかいてしまいます。そして、かいた汗をそのままにしておくと、体が冷えて、風邪をひきやすくなります。

部屋のなかで過ごす日は、過剰な厚着はかえって体によくありません。ママやパパは、ちょくちょく子供の首もとを触ったり、背中に手を入れたりして、体に汗をかいていないか確認しましょう。汗をかいているようなら、すぐに下着をとり替えます。

また、お出かけには、真冬でも「替えの下着」を持って外出しましょう。電車などの交通機関でも、10分以上乗るときは、車内の温度を考えたうえで、子供の上着は脱がせるなどの対応が必要です。

予防対策は「うがい」、「水分補給」、「睡眠」

風邪の予防対策には、まず「うがい」が大切です。朝起きたら、外から帰ってきたら、うがいをする習慣をつけましょう。「ガラガラうがい」をすることによって、喉の粘膜にいる(かもしれない)ウイルスを追い出すことができます。

うがいがまだできない、またはちょっと苦手なお子さんは、「ぬるいお茶」を飲ませてあげます。お茶に含まれるカテキンには、ウイルスの活動を抑える効果があります。

さらに風邪の予防には、「水分補給」と「睡眠」です。ぬるめの白湯を食事のたびに飲ませて体の代謝を促します。そして夜ぐっすり眠れるように、休日でも早起きをさせましょう。朝の太陽を浴びることで、自律神経が整えられて、質のよい睡眠をとることができるのです。

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