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今回は『忘年会シーズン、体調管理はどうすればいい?』をご紹介させて頂きます。

12月は「つい体調が崩れる」季節

12月は、突然に冬の寒波がやって来たり、1年間のがんばった疲れがどっと出たり、そして忘年会やクリスマス、納会などイベントでは外食が増えることで、つい暴飲暴食が続いて体調が崩れやすい季節です。

特に過度な飲酒は、心臓、肝臓、食道、血圧、動脈、脳血管などに大きな負担をかけることになります。体調管理の基本は「食事」と「睡眠」です。せっかくの年末年始を元気に楽しく過ごすためには、今から体調管理をしっかり心がけるとよいでしょう。

12月は「糖質は抑え気味」にする

12月に入ったら、やがて迎えるイベントに備えて体調管理は、まず普段の食事から考えてみましょう。外食はコレステロールや糖質の偏りが気になります。12月には、脂の多いお肉、ピザ、パスタ、スイーツ、甘い飲み物などを摂り過ぎる機会が増えてしまうのは仕方ないのかもしれません。

そこで、イベントのない日は、コレステロールや糖質を控えた食事を心がけてみましょう。お肉なら鶏肉を中心に、また白米、麺類、パンは量を少なめにします。甘いものが摂りたいときは、お菓子ではなくドライフルーツを選びます。

また、お酒を飲む機会が増えると、血糖が上昇しやすくなります。アルコールには多量の糖質が含まれています。12月は「糖質が控えめな食事」を心がけましょう。

空腹でお酒を飲まない!!

12月に体調を崩す主な原因は「飲酒」です。つい飲み過ぎて二日酔いになる、そこまでいかなくても何か体がダルい、気持ちが落ち着かない、集中力が低下するなどは、適正飲酒を越えてお酒を飲んだことが原因です。

「空腹でお酒を飲むと酔いまわる」といわれます。空腹の状態で飲酒をすると、他に吸収する栄養がないため、胃や腸からより多くのアルコールが、より早く吸収されるからです。そして、血中アルコール濃度が高くなります。すると、気分が悪くなったり、二日酔いになったりすることが多くなります。

飲酒前に「オリーブオイル」をひとくち!

悪酔いや二日酔いを防いで、次の朝も快適に過ごすには、飲酒前に「脂肪」の摂取がおすすめです。脂肪は胃ではなく、十二指腸で消化されるため、吸収に時間のかかる食品です。そのため、あとからアルコールが入ってきても、胃や腸ですぐに吸収されることがなく、血中にまわるアルコールの速度を大幅に遅らせることができます。

牛乳を口にするとよい、といいますが、牛乳はそれほど脂肪分が多くないため、アルコール吸収を防ぐにはあまり効果的ではありません。それよりも、脂肪分の多いオリーブオイルをスプーン1杯摂取する、あるいは、くるみなどのナッツ類を食べるのが効き目があります。

お酒の席で「タンパク質」を意識して食べる!

お酒といっしょに摂る食事にも、多少の気配りで体に大きな違いがあらわれます。豆腐や枝豆など、質のよいタンパク質は、アルコールの分解処理を高める作用があります。積極的に食べることをおすすめします。

また、飲酒の席では水分補給が大事です。アルコールは利尿作用が強いため、飲んだ分以上の水分が体から排出されてしまいます。すると体液バランスが崩れて、脱水状態を招く恐れがあります。アルコール摂取量と同じ量以上の水分をこまめに摂るようにしましょう。

「就寝の3時間前」にはお酒はやめる!

厚生労働省が推進する「適正飲酒」は、1日のアルコール摂取は約20g程度とされています。この量であれば、ほろ酔い気分でお酒を楽しめるというわけです。アルコール20gといえば、ビールなら中ビン1本、日本酒なら1合、焼酎なら0.6合、ワインなら4分の1本、程度です。

とはいえ、多くの人は12月はこれ以上の飲酒が多くなるでしょう。それでも、就寝の3時間前にはアルコールの摂取は止めにしましょう。

体にアルコールが多く残っていると、眠りが浅くなる、夜中に何度も目を覚ます、など、睡眠の質が低下します。お酒は食事といっしょに楽しんで、なるべく夜遅くまで飲まない、酔いを冷せてからお風呂に入って、ゆっくり深い睡眠で体を労りましょう。