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今回は『びっくり!「パクチー」の健康と美容効果』をご紹介させて頂きます。

ついに来た「パクチー・ブーム」!!

2017年5月、東京・新宿では「パクチーフェス2017」というイベントが開かれました。パクチーが主役のグルメフェスです。イベントを知らせるポスターには「たぶん世界で最初の大型パクチーフェス」と書かれていました。

パクチーフェスは、タイやベトナムの料理を中心に、すべての料理に「パクチーましまし」で、参加した人たちは、心ゆくまでパクチーを味わったことでしょう。パクチーブームもいよいよここまで来たか、という感じです。

パクチーはクセのある食材ですが、最近になって健康や美容に効果があるとして、女性を中心に人気が高まっています。そして、パクチーを愛する人は「パクチスト」と呼ぶそうです。

「パクチー」と「コリアンダー」は同じもの?

その独特な香りと味わいから、好みが分かれるパウチーは、「ハマるとハマる」食材の代表かもしれません。アジア料理では香味としての使われ方がほとんどですが、最近ではパクチーそのものを味わう人が増えています。

パクチー専門のお店もいくつかあり、また家庭用の栽培キットが販売され、パクチーを家庭で育てて楽しむ通称「うちパク(家でパクチーを食べること)」も広がっています(外食でパクチーを食べることは「外パク」と呼ぶそうです)。

さて「パクチー」はセリ科に属する1年草で、その種は「コリアンダーシード」として、カレーなどのスパイスに使われています。そのため、パクチー(タイ語)は、英語では「コリアンダー」といいます。

魅力は「アンチエイジング」と「デトックス」

パクチーはもともと地中海が原産で、古代ギリシャやローマでも薬草として利用されていた経緯があります。栄養価としては、ビタミンA、B2、C、Eなど豊富なビタミン類と、マグネシウム、カルシウム、カリウム、リン、鉄などのミネラルが含まれています。

<眼の疲れを癒す>
ビタミンAは、目の健康を保つために必要不可欠なビタミンで、眼精疲労やドライアイを防ぐ効果があります。

<代謝をよくして、お肌の再生>
ビタミンB2は、美容効果が期待できます。脂質の代謝と肌の再生を促す効果があり、美容サプリメントに使うことの多いビタミンです。

<シミやシワを改善する>
ビタミンCは、美肌効果(シミやシワの改善など)が広く知られるところですが、疲労回復、免疫力強化、病気予防にも効果を発揮します。

<若返り効果>
ビタミンEは、老化を防ぐ抗酸化作用が強く、「若返りのビタミン」とも言われます。老化現象や動脈硬化・糖尿病などの生活習慣病の発生原因とされる「活性酸素」が増えるのを抑える効果がある成分です。

活性酸素を溜まるのを防ぐ機能は加齢とともに低下します。抗酸化力が高い食材の代表といえば「大豆」ですが、パクチーはその約10倍の抗酸化力を持っています。

<高い、デトックス効果>
私たちの体には食べ物や自動車の排気ガス、工場の排煙などによって体内に入った「有害金属(水銀、ヒ素、鉛、カドミウムなど)」が知らないうちに溜まっています。有害金属は血流を悪くし、吹き出物やクマなどお肌のトラブルにつながります。

最近の研究で、パクチーは有害金属を体外に排出する「キレート作用」の働きに優れていることが明らかになっています。パクチーに含まれるデトックス成分(詳細は研究中とのこと)は、血液中で有害金属の分子を左右から包むように捕まえ、科学結合することで体内への吸収を防ぎ、そのまま体の外へ排出します。

でも、食べ過ぎは注意して!!

パクチーは、その他にも、整腸作用、消化促進、食欲増進、体臭予防、更年期障害などに効果があるとされています。

しかし、パクチーを食べ過ぎると「腹痛」「下痢」「頭痛」などの症状をうったえる人がいるようです。健康や美容によいからといっても食べ過ぎはよくありません。食材からの効果を楽しく受け取るには、何ごとも適量がいちばんです。