「無塩せき」のハム、ってなに?

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今回は『「無塩せき」のハム、ってなあに?』をご紹介させて頂きます。

ハムは「伝統的」な保存食

ハムは、ソーセージやチーズと同じくヨーロッパの伝統的な保存食です。肉・塩・香辛料・砂糖というシンプルな材料でありながら、深い味わいと豊かな香りで、私たちの食卓に幸せをもたらしてくれます。

ハムは、肉を塩漬けにして余分な水分を抜いたあとに、燻煙して作られます。塩漬けにすることで、日持ちするような工夫が施されています。

保存食なのに「保存料」って?

ところが、スーパーマーケットなどで売っているハムの「原材料表示」を見るとずいぶん多くの材料が入っているのに驚きます。保存食であるはずのハムに「保存料」が入っているのは不思議です。その他にも、発色剤、着色料、結着剤が含まれています。

そして、最近になって、「塩せき」や「無塩せき」という言葉を見たり聞いたりすることがあります。これはいったい何でしょう。

発色剤を使って「いるか、いないか」の違い!

「塩せき」や「無塩せき」という言葉は、ハム、ウインナー、ベーコンなどの肉加工品の製造過程で使われる用語です。豚肉をハムに加工する過程で次のように区別されます。

・【塩せき】:発色剤を混ぜて、肉を塩に漬け込んだもの
・【無塩せき】:発色剤を使わずに、肉を塩に漬け込んだもの

決して、塩を使っていないという意味ではありません。JAS規格では、食品添加物のうち発色剤を使用しないものを「無塩せき」と定義しています。したがって、「無塩せき」のハムは、塩だけを使って「塩漬け」したハムとは区別されます。

「発色剤」は、着色料のこと?

発色剤は、加工のときの「色づけ」に使われている感じがしますが、そうではありません。加工段階で色をつける「着色料」とは別の添加物です。

亜硝酸ナトリウムというのが正式な名前で、ハム加工する肉に発色剤を混ぜると、たんぱく質の結合によって、肉が持っているミオグロビンやヘモグロビンなどの赤い色素が固定されます。これにより、私たちのよく知っている「鮮やかな赤いハム」に仕上がります。つまり、発色剤は見栄えを良くするために使っているのです。

不自然な「赤い」ハム

私たちは、新鮮でおいしそうと感じる肉には、赤い色(もしくはピンク色)のイメージがあります。しかし、しゃぶしゃぶを思い出してください。生の肉に熱を加えると、赤は褐色に変化します。これはとても自然なことです。

ところが発色剤を使うと、肉は加熱しても、褐色にならず赤い(もしくはピンク色)のままです。ハムらしいハムの色かも知れませんが、まったく不自然です。しかし、私たちは「赤い肉」に食欲をそそられるイメージが焼き付いているため、赤いハムを見て「おいしそう」と感じてしまいます。

発色剤は「発がん性物質」をつくる

発色剤(亜硝酸ナトリウム)は、 加工肉以外にもタラコや明太子などにも含まれていることがあります。同じように赤い色素を定着させて、見栄えをよくするためです。

いま、塩せき・無塩せきが話題になっているのは「がん」との関係が取りざたされたためです。亜硝酸ナトリウムは、肉や魚介類に含まれるアミンという物質に反応して、ニトロソアミンに変化します。ニトロソアミンは、「発がん性物質」をつくりだす可能性が高い物質であると報道されたことがいちばんの理由でしょう。

無塩せきでも「添加物」は入っている

発がん性物質の問題がクローズアップされるようになり、「無塩せき」のハムやソーセージは以前より増えています。しかし、あくまで「発色剤不使用」ということで「添加物を使っていない」というわけではありません。

発色剤を使っていないため、添加物の量は少ないでしょう。しかし、結着剤や保存料などの添加物が含まれているものは、いまでも多く販売されています。

無添加のハムやソーセージは、確かに素朴で地味な色合いです。棚に並んだときの見栄えはパッとしないかも知れません。それに価格の差は気になるところです。それでも、やはり味の違いは歴然です。そして、家族の健康についても同じことが言えるでしょう。

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