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今回は『今日からはじめる「若年性認知症」を予防する習慣』をご紹介させて頂きます。

10代・20代も認知症になる時代

認知症は高齢者が患うものではなく、若い世代でも認知症になる人が増えています。18歳から64歳以下の人が認知症と診断されると、「若年性認知症(若年性アルツハイマー)」と呼ばれます。

厚生労働省の調査によると、若年性認知症の患者は全国に約4万人にのぼると言われています。しかし、症状があっても「まだ若いから」と放置していたり、病院で診察を受けても、うつ病や更年期障害などと誤解され、正確な発症患者数は把握できていません。

それでも、10代や20代でも認知症患者がいることは事実で、調査による推定発症年齢の平均が「51.3歳」というデータには、想像よりも若いことに驚きます。

初期症状は「自覚がないこと」が多い

若年性認知症は、初期のあいだは自覚症状がないことが多く、ストレスやうつ病とも間違えやすく、発見が遅れるケースが少なくありません。それでも次のような症状が頻繁に見られるときは、若年性認知症の疑いがあります。

・日常生活に支障が出るほど物忘れが多い
・話したり書いたりするときに、言葉がつまって出てこない
・集中力がなく、今までしていた仕事や作業に時間がかかる

そして特に物忘れは、「忘れたこと自体を覚えていない」経験が一度でもあれば、若年性認知症の兆候と考えてよいでしょう。自分の予定や友人との約束を忘れているのに、はじめからなかったように振るまう様子はその典型です。

また、頭痛、めまい、不眠、不安、なども、よく見られる症状です。さらに意欲がなくなる、自己中心的になる、頑固になる、他人への配慮がなくなるのも、初期症状でよく見られる兆候です。

青魚を食べるなど、食生活を見直す

若年性認知症の発症原因の多くは、生活習慣にあると考えられています。実際、初期症状があらわれた人の生活習慣を見直したところ、症状に改善が見られることがあります。そのため、できれば30歳から「生活習慣の見直し」をすることで、若年性認知症の予防につとめましょう。

次のようなことを気をつけるだけでも、若年性認知症の発症リスクが下がるとの報告があります。

<食生活>

・塩分を摂りすぎない
・動物性脂肪(牛肉・豚肉など)はなるべく控える
・脳動脈をしなやかに維持するため、糖質は摂りすぎない
・食事はよく噛んで、脳を刺激する
・青魚を食べて、DHAやEPAを摂取する
・野菜、果物を摂り、脳にミネラルやビタミンを供給する

<生活習慣>

・早寝早起きを心がける
・できれば、煙草はやめる
・過度な飲酒はしない
・日頃から体重を確認して、肥満を防ぐ
・定期的な健康診断を受ける
・生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、高血糖症)があれば、しっかり治療する

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