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今回は『指しゃぶりする子は注意!「瘭疽(ひょうそ)」とは?』をご紹介させて頂きます。

爪のまわりが赤く腫れる

ひょう疽(ひょうそ)は、爪のまわりが赤く腫れあがり、痛みをともなう細菌感染症です。地域によっては「ひょうそう」と呼ばれることもありますが、「化膿性爪囲炎(かのうせいそういえん)」というのが正式な病名です。

手足の爪のまわりで起こる日常的な小さな切り傷、ささくれ、巻き爪による皮膚の傷、爪切りのときの傷、などから黄色ブドウ球菌・連鎖球菌・大腸菌・緑膿菌などの化膿菌が入って、炎症は起こります。炎症が進むと、指先全体が赤紫色に腫れて、痛みが強くなり、患部を押すと爪と皮膚のあいだから「うみ」が出ることがあります。

乳幼児や女性は、特に気をつけて

瘭疽は、子供、女性、高齢者などがかかりやすいといわれてます。細菌感染症であるひょう疽は、(1)抵抗力が弱い、(2)日常的に切り傷が発生しやすい、(3)指先の皮膚が湿っている状況が多い、ということが続くと、細菌が蔓延しやすく、発症の可能性が高くなります。

そのため、指しゃぶりをする乳幼児や、調理や洗い物など水回りの仕事をする機会が多い女性は必要です。調理人なども同じように注意が必要です。黄色ブドウ球菌や連鎖球菌は、普段から多くの人の体にある常在菌の1つで、健康なときであれば無害です。病気をしている、疲労がたまっている、など抵抗力が落ちているときは気をつけましょう。

予防は、手足を石けんでよく洗うこと

ひょう疽を防ぐは、手足を清潔に保つことが大事です。石けんなどを使ってきちんと手洗いすることで、予防や除去ができます。その他にも、予防のために、次のようなことに気をつけましょう。

・帰宅したら手を石けんでよく洗う
・手を洗ったら、タオルでよく拭く
・お風呂では足の指のあいだもよく洗う
・爪を切りすぎない
・爪の角を丸くしすぎない

子供の場合、「指しゃぶり」と「爪の切り過ぎ、切り方」は、ひょう疽の大きな原因とされています。お家のかたが注意して、予防に心がけましょう。

早めに「皮膚科」を受診する

爪の周囲が赤く腫れているなど「ひょう疽」の疑いがあるときは、皮膚科を受診します。ひょうそ疽の治療では、症状が軽いときは、爪の周囲を消毒してから、抗生物質を含む「軟こう薬」を塗布します。症状によっては痛みが強いときは、痛み止めの薬を併用することがあります。

腫れや痛みが強いときは、抗生物質を服用し、さらに冷湿布を貼って安静に過ごすことをすすめられるでしょう。化膿して患部にうみが溜まっているようなら、メスで皮膚を切開し、排膿することがあります。うみを排出すると、痛みはすぐに弱まり、早く治ります。

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