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今回は『ナチュラルキラー細胞を活性化して「免疫力」を強くしよう!』をご紹介させて頂きます。

免疫力を高めるとは?

免疫力が高い人は、風邪やインフルエンザにかかりにくく、生活習慣病やがんを防ぐ強さがあるといいます。そもそも免疫力とは、(1)外から侵入してくる病原菌やウイルスを防ぎながら、(2)体内に発生する異常な細胞を除去する、といった自己防衛機能をいいます。

一般的に、免疫力を高めるには、運動・睡眠・ストレスをためないなどの心がけが重要といわれています。ところが近年、体内にある「ナチュラルキラー細胞」を活性化させて、免疫力を高める方法が人々の関心を集めています。

免疫力は、細胞のチームワークで支えられている

私たちの体を外敵から守る免疫システムは、多くの免疫細胞のチームワークによって機能しています。免疫細胞がそれぞれの役割を持ち、外敵を常に監視し、発見すればただちに攻撃と排除を行います。その際に、特に重要な役割を担っているのがナチュラルキラー細胞(NK細胞)というリンパ球です。

NK細胞は、病原菌やウイルス感染、さらに細胞の悪性化などによって体内に異常な細胞が発生すると、チームから先行して単独に異常細胞を攻撃するのが特徴です。いわば初期防衛のスペシャリストといった働きをします。

私たちは「殺し屋」に守られている

NK細胞は、その素早さと、相手を的確にしとめる様子から、「生まれながらの殺し屋(ナチュラルキラー)」と名づけられたのです。NK細胞はふだんは、全身を24時間くまなく巡回パトロールしています。そして、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけると、即座に攻撃をはじめます。なんて頼もしい存在でしょう。

何しろ、私たちの体になかには、毎日約5000〜6000個のがん細胞が誕生しているといわれています。その1つ1つを撃退しているのがナチュラルキラー細胞をはじめとする免疫細胞たちです。私たちの体は、昼間でも夜中でも優秀な殺し屋に守られているのです。

NK細胞を活性化させる「3つ」の取り組み

いかに早く、そして正確に体を守るのか、という考えにもとづくと、免疫力の向上は、初期防衛がいかに重要であるかがわかります。つまり、ナチュラルキラー細胞が活発であればあるほど、体は常に高いセキュリティ体制で守られているわけです。一方で、ナチュラルキラー細胞が失われたり、弱まったりすると、命に関わる大きな病気を引き起こすリスクが高くなります。

さて、ナチュラルキラー細胞を活性化させるために、今日からはじめられる方法として、次の3つがおすすめです。

(1)良質な睡眠をとる
睡眠は、自律神経を交感神経から副交感神経へと切り替え、体をリラックスさせる行為です。人間はよい睡眠をとることで、心身ともにゆっくりと休むことができます。そして副交感神経が働いているときにこそ、NK細胞は活性化します。

(2)普段からよく笑う
楽しく笑うことによって、体内では「神経ペプチド」と呼ばれるアミノ酸が作られます。神経ペプチドは、血液やリンパ液をとおって体中にめぐり、やがてNK細胞の表面に付着します。すると、NK細胞は活性化するのです。

(3)腸内環境を整える
腸には、NK細胞をはじめとする免疫細胞の約70%が存在します。そのため、免疫力を高めるには腸内の健康は欠かせません。NK細胞を活性化させる乳酸菌を含むをヨーグルト、古漬け、ぬか漬を毎日継続して取り入れるのが効果的です。そのほか、大豆、ブロッコリー、舞茸、生姜を積極的に摂取するとNK細胞は活性化します。