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今回は『子供の「歯ぎしり」は、どうしたらいい?』をご紹介させて頂きます。

歯ぎしりは「ストレス」が原因?

寝ている小さな子供の口から、大きな歯ぎしりが聞こえたら、パパやママはびっくりすることでしょう。歯と歯をこすり合わせて「ギリギリ」させたり、上と下の歯をぶつけて「カチカチ」させたりを見ると「歯がダメになったりしないかしら」と心配になります。

大人も含め、歯ぎしりの原因は、まだはっきり解明されてはいません。歯ぎしりは、歯科分野では「ブラキシズム」と呼ばれ、口腔習慣の1つと考えられています。また、精神的なストレスを発散させる症状、という意見もありますが、それを聞くと親としては余計に心配になります。

寝ながら「噛み合わせ」を治す

ところが子供の歯ぎしりは、成長の過程で起こる「噛み合わせ」に関する場合がほとんどのようです。子供の歯ぎしりの多くは、ズレた噛み合わせを「自己修復」しようとする行為と考えられています。

4~6歳は乳歯が抜けてあごが大きくなり、歯と歯のあいだに隙間ができやすくなる時期です。この時期は歯の噛み合わせが悪く感じることがあり、睡眠中に歯ぎしりをして調整しようとします。子供の歯は、7〜12歳で乳歯から永久歯に生え変わります。永久歯が生えそろって噛み合わせは安定します。子供のうちは乳歯と永久歯が混在しているため、歯ぎしりをすることで、噛み合わせを正常に合わせようとしているようです。

また、歯ぎしりが永久歯の生える場所を調整しているとの意見もあります。いずれにせよ、永久歯が生えそろう前の子供の歯ぎしりは、成長過程において必要な仕草といえます。一時的なことで、成長するにつれて治まる子供がほとんどです。様子を見るようにして、過剰に心配する必要はないでしょう。

永久歯がそろっても続くなら、歯科医に相談

子供の歯ぎしりは、基本的に「乳歯が生えているとき」は大きな問題はありません。しかし、永久歯が生えそろってからも、歯ぎしりを続けているようなら、歯科医を受診して相談しましょう。

歯ぎしりを治す治療では、マウスピースを使うケースが多くあります。子供の口にあったマウスピースを歯科で作り、睡眠前に装着します。そのほか、噛み合わせ、あごの不安定さなどの問題があるときは、歯科矯正で歯並びを治すことがあります。

子供の歯ぎしりは、睡眠中だけでなく、日中に歯を噛みしめる・食いしばる仕草を子供がしていないか観察しましょう。歯の摩耗、破損、噛み合わせがうまく合わないなどの障害を招くことがあります。

精神的なストレスが考えられるときは、寝るまえに寝床で話を聞く、本を読んであげるなど子供とのコミュニケーションを増やすとよいでしょう。そして、次のような症状があらわれているときは、なるべく早めに歯科医の受診が必要です。

・歯並びがよくない
・歯がすり減っている
・「あごが痛い」と言っている
・永久歯がグラグラしている
・永久歯が生えそろっても、歯ぎしりが続く

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