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今回は『意外と知らない! 体脂肪はどうやって計算してるの?』をご紹介させて頂きます。

体にある「2つ」の体脂肪

体脂肪とは、体全体のなかにある脂肪のことを示しています。人間が活動するためのエネルギー源として蓄えられ、必要なときに使われています。体脂肪は(1)皮膚のすぐ下につく「皮下脂肪」と、(2)内臓のまわりにつく「内臓脂肪」に分かれます。 それぞれは次のような特徴があります。

◆<皮下脂肪>
・見た目にあらわれやすい
・女性に蓄積しやすい
・なかなか落ちにくい

◆<内臓脂肪>
・見た目では分からない
・生活習慣病の原因になりやすい
・男性に蓄積しやすい
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体に「電流をとおして」測定する

いま自分の体のなかに「体脂肪がどれくらいあるか」を知るには、体脂肪率を見るのが便利です。体脂肪率は、自分の体重に対する脂肪の割合を数字に表したものです。体脂肪率の適正範囲は、男性15~25%、女性20~30%くらいと言われ、男性は25%、女性は30%を越えると肥満と考えられます。

体脂肪率は、一般的に「体脂肪量(kg) ÷ 体重(kg) × 100」で算出されます。しかし、自分の体脂肪量を知っている人はあまりいないでしょう。そこで最近は、体脂肪率を測定できる家庭用の体重計が、比較的安価で販売されています。しかし、どのように体脂肪率を出しているのでしょうか。

ほとんどの体脂肪計は「生体電気インピーダンス法」で計算されています。生体電気インピーダンス法とは、体に微量の電流を通して、その流れやすさ(電気抵抗)を測定します。「脂肪はほとんど電気を流さない」、「筋肉などの電解質を多く含む組織は電気を流しやすい」という特性を利用して筋肉量や体脂肪量を割り出します。筋肉量・脂肪量と、測定した実際の体重、あらかじめ入力した情報(身長、年齢、性別)と統計データから、体脂肪率は計算されています。
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より正確な、体脂肪率を求めるには?

インピーダンス法による体脂肪率は、測定するタイミングによって変動があるといわれています。シビアな数字が必要なアスリートは体重と体積から計算する「空気置換法」などが採用されています。

健康やダイエットなどに活用するには、インピーダンス法で十分でしょう。なるべく安定した状態でより正確性を求めるには、次のようなことに注意して測定します。

・食後2時間以上経過してから測定する
・測定まえに、排尿・排便はすませておく
・運動直後に測定はしない
・起床してすぐには測定しない
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体脂肪率を「紙とペン」で計算するには?

体脂肪計を使わずに体脂肪率を測定するには、次の方法がおすすめです。

(1)自分の標準体重を計算する
「標準体重 = 身長(m) × 身長(m) × 22」

(2)計算した標準体重をもとに、体脂肪率を計算する
「体脂肪率 = (実際の体重 − 標準体重) ÷ 標準体重 × 10」