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今回は『意外と危険な除光液の成分とは…』をご紹介させて頂きます。

ママになったってオシャレを楽しみたい!忙しい毎日の中、ちょっとした気分転換としてネイルをしているママさんもいることでしょう。
しかし、ママがネイルグッズを使うことで、赤ちゃんが体調を崩し緊急搬送されてしまうこともあるのです。なぜ?どうして?赤ちゃんを守るためにママが知っておかなければいけない、大切な情報をまとめました。
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意外と危険な除光液の成分

ネイルグッズの中には飾りに使う細かなパーツや、先の尖ったピンセットなどがあります。
こういったものを誤飲してしまうのも非常に危険なのですが、それ以上に危険なのが「におい」だということをご存知でしょうか。
しかもマニキュアを塗っている時よりも、除光液で落としている時の方が危険度は高くなると言われています。
市販の除光液の多くには「アセトン」という成分が入っています。
アセトンは空気に触れるとすぐに蒸発し独特なにおいを発するもので、自分で使っていてそのにおいが気になると感じた経験はないでしょうか。
このアセトンは体内でも生成されるものなので、少量吸い込んだくらいではそれほど危ないとも言えないものです。
しかしあまりその量が多くなると肝臓で分解できず中毒になってしまいます。
特に赤ちゃんは体が小さいので、ママが平気であっても影響を受けてしまう可能性も考えられるのです。
特別なお店に行かずとも、ドラッグストアやコンビニで手軽に手に入るものですが、実は大きな危険をはらんだものだということを知っておいてくださいね。
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こんな症状が出たら危ない!

赤ちゃんは私たち大人のように、どのように体調が悪いのか、何を不快に感じているのかを具体的に言い表すことができません。
だからこそママがしっかりその様子を観察することが大切です。
赤ちゃんがアセトン中毒を起こした場合、次のような症状が現れます。
まず体調の変化として一番分かりやすいのが、繰り返しの嘔吐です。
それまで熱もなかった健康な赤ちゃんが、ママが除光液を使っている最中やその後、突然何度も嘔吐するようならもしかするとアセトン中毒になっているかも知れません。
またアセトン中毒の代表的な症状として、意識障害が挙げられます。
いつもは元気に泣いている赤ちゃんが、眠っているわけでもないのにぐったりしている、ママの呼びかけにも反応しない、といった様子が見られるようなら要注意です。
授乳しようとしても吸てつ力が極端に弱くなっていた、という事例もあるようですので、万が一そのような症状が現れた場合すぐに病院に行くようにしましょう。
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赤ちゃんのためにできること

アセトンから赤ちゃんを守るため、一番簡単で効果的なのが換気をすることです。
できるだけ開けた窓や換気扇の近くでネイルを落とすようにする、これだけでも随分と違います。
少しの間なら赤ちゃんがいない部屋で除光液を使うというのも一つの手です。
除光液のフタは必ずすぐに閉め赤ちゃんの手の届かないところにしまい、除光液が染みたティッシュやコットンはそのまま直接捨てるのではなく、ビニール袋に入れて口を縛ってから捨てるようにするといいでしょう。

比較的安心なネイルグッズとは

除光液の中にはノンアセトンと言って、アセトンを配合していないものがあります。
若干ネイルを落とす力は弱くなるようですが、自分でさっと塗ったものを落とすくらいであればまったく問題ないので、冬場などどうしても換気が難しい時にはこういったものを上手く利用してみるといいですね。
他にもまるで乾いた後はシールのようにはがせるマニキュア、なんていうものもありますし、お出かけの時だけネイルチップを使う方法もあります。
これなら除光液なしでいつでも気軽にネイルが楽しめますよ。

ネイルグッズそのものの誤飲や尖った部分でのケガだけではなく、ネイルを落とす時こそ注意が必要だということがわかりましたね。
アセトン中毒はひどくなると、最悪の場合命まで脅かすものなので、きちんと換気しながら、赤ちゃんからできるだけ離れて使うようにしてください。
普段危険なものだという認識のない除光液だからこそ、しっかりと危機管理をしながら使うようにしましょうね。

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