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今回は『妊娠中の女性を悩ませる大きな要因とは・・・』をご紹介させて頂きます。

妊娠中の女性を悩ませる大きな要因の一つが「腰痛」です。
妊娠中腰痛の原因はいくつかありますが、どれも肉体的・精神的であるため、妊婦さんにはとても大きな負担となります。
ただでさえホルモンバランスの不安定さから精神的にも不安定で、腰痛まで抱えてしまうとなるととても辛いでしょう。
妊娠中の腰痛は一体どうして起きるのか、まずはその原因について解説します。

妊娠中に起こる腰痛の原因とは?

まず、第一の原因は腹部の重量増加とそれによる姿勢の変化です。
妊娠中は当然のことですが腹部の重量が増加します。
その重さは10kg程度にまでなるわけですが、体前方に重心が引っ張られるのに耐えるため、背筋や腰の筋肉には常に力が入った「緊張状態」となってしまうのです。
このような慢性的な疲労は妊娠中延々と蓄積されていきますから、ある一定のレベルを超えてしまうと神経を強く圧迫してしまい激しい痛みとなるのです。

ホルモン分泌の変化

妊娠3ヶ月ほどにもなると妊婦の体にはリラキシンというホルモンが増え始めます。
このリラキシンというホルモンは「リラックス」という言葉にも似ている通り「関節や靭帯の緊張を解き、胎児が産道を通りやすくするためのホルモン」なのですが、この緩んだ関節の力を補完するために臀筋にはそれまで以上に力が加わることになるのです。
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心理的要因

妊娠というのは女性にとっては、一世一代のイベントであり、自分の命を掛けた大仕事です。
特に初産の女性にとっては出産の日が迫るにつれて喜びだけではなく不安感も増大します。
精神的に不安になったり安定しなくなると、それに合わせて肉体にも力が入ったりこわばったりしてしまいます。
このように心理的な要因による体調異常の一つとして「腰痛」も起こり得るものなのです。

生理前腰痛とは違うの?

女性特有の腰痛といえば生理前後の腰痛もあります。生理の痛みの現れ方個人差が大きく、下腹部がズキズキ痛む人もいれば偏頭痛が酷くなるという人もいます。
そして腰が痛くて立ち上がれなくなるという人もいるのです。

生理に関連した腰痛と妊娠初期に訪れる腰痛との区別は痛み自体からはほとんどつきません。
ですから、妊娠の経験がない女性は妊娠による腰痛であるにも関わらず、生理腰痛だと判断してしまい妊娠に気づくのが遅れてしまうこともあるんですね。
腰痛の有無自体は生理(妊娠していない)と妊娠の判別には使えないということを覚えておいて下さい。
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妊娠中腰痛の対処法!

それでは肝心の妊娠中腰痛の対処法をいくつかご紹介しておきましょう。
まずひとつ目は「骨盤ベルトの着用」です。やはり専用に作られたアイテムというのは即効性が期待できます。
骨盤ベルトをまくことで脊柱起立筋の力をサポートしてくれますから緊張や筋疲労を緩和する効果が狙えるのです。
腰痛を感じ始めたらまず手に入れて頂きたいアイテムです。

エクササイズとマッサージ

筋肉をほぐすにははっきりとした緊張と弛緩が大切です。
妊娠中の腰痛は慢性的な疲労が原因ですから、まず腰周辺の筋肉にしっかりと刺激を与え、その後すぐにマッサージで全体をもみほぐしてしまうのです。
エクササイズは負荷を掛けるというよりもストレッチ中心に行いましょう。
そしてマッサージは背筋下部から腰、お尻の上半分まで親指を使って背骨にそってかるく押し込むようにして何度か揉んでいきます。
できれば自分一人で行うのではなく、人にやってもらった方がよいでしょう。
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温める

これは湯船にゆっくりつかったり温タオルを直接患部にあてることによって行います。
湯船につかれば精神的にもホッとしますしかなり効果はあります。
あまり熱すぎるお湯はいけませんが、今回ご紹介した3つの方法を組み合わせて腰痛を軽減していきましょう。