今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『子供のその症状もしかしたら鼻炎かも!』をご紹介させて頂きます。

電車の中で鼻をぐずぐず、家の中でも鼻をぐずぐず、常に鼻水をたらしている子どもさんも多いのではないでしょうか。
そんな時、単なる風邪が長引いているだけでなく、アレルギー性鼻炎の可能性があります。
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子どもの鼻炎の症状

鼻炎の症状で特徴的なのは、なんといっても鼻汁の多さです。
特に風邪を引いているわけでもないのに、やたらと鼻汁が出て、とまらない。くしゃみもとまらない。こうした症状は鼻炎にもっとも特徴的なものといえるでしょう。
◆透明で水っぽい鼻汁
風邪と異なる点として、鼻汁が透明であることです。
通常風邪はウイルスによって起こりますから、感染性のものとして鼻汁が黄色くなる傾向があります。
しかし、鼻炎は細菌やウィルスの感染とは異なるため、透明で水っぽい鼻汁が大量にでてくるのです。

◆目が充血して痒い
また、酷くなると目にも影響がでてきます。
粘膜の部分がはれてゼリーのようなものが出現したり、目が赤く充血したりします。
そしてなにより、目をとって洗い出したいくらい痒くなるのが特徴です。
これらは、身体が特定の物質に反応して、免疫が過剰反応していることを示しています。
通常、ハウスダストや花粉などは、人体には影響がなく、吸い込んでも何かに感染することはまずありません。

しかし、これらに免疫が反応してしまうことが花粉症やその他通年性のアレルギー性鼻炎の大きな特徴です。
詳しい原因はわかっていませんが、昔と違って今日はかなり衛生状態もよくなり、ギョウチュウなどの寄生虫をもった子どもも少なくなりました。
アレルギー性鼻炎に反応する体の中の抗体は、実はこの寄生虫などに反応するものと同一のものです。
衛生面が発達した反面、免疫が別のものに反応をしているというのが有力です。
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対処方法

具体的に症状を和らげるにはどうしたらよいのでしょうか。
まずは、お子さんがどの物質に対してアレルギーを発祥しているのか検査が必要です。
一口にアレルギー性鼻炎といっても、ハウスダスト、花粉、動物の毛、食物など、さまざまな要因が考えられます。

◆血液検査をする
現在は耳鼻咽喉科などに行けば、はじめに血液検査を行って、アレルゲンを特定してくれますから簡単に判明します。
アレルゲンがわかったら、その対象を取り除くことが大切です。
ハウスダストや動物の毛であれば、部屋をきれいに掃除し、ほこりなどを除去する。
花粉などであれば、マスクやゴーグルをしたり、山などに近づかない。
食物であれば、その食物を摂取しない、吸い込まない。といった具合です。
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◆薬による治療
そして、今実際に出ている症状を和らげるためには、もっとも効果的なのは薬による治療でしょう。
過剰反応している免疫を抑える抗ヒスタミン薬というものが耳鼻咽喉科などで処方されています。
昔と違って、今は舌下で溶けるものや、1日1-2回しか飲まなくてもよいものなど、使い勝手がよくなっており、また眠気などの副作用もかなり抑えられています。
◆減感作療法
また、現在もっとも新しい治療法としては、減感作療法といって、発作が酷くない時期をつかって、少しずつアレルゲンを身体の中に注入し、慣れさせて症状を出なくしてしまうものがあります。
これは体質を改善することに近く、根治治療としても効果が期待されています。
花粉だけでなく食物アレルギーなどでも試験運用が始まっています。

一口にアレルギーといっても、さまざまな種類があることがわかりますね。
幸い、鼻炎だけで死には至りませんが、非常に生活に対する影響が大きいのも確かです。
積極的な治療で軽減することが可能ですから、是非検討してみましょう。

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