今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『まさか、かかとの骨にトゲが!「踵骨棘」!!』をご紹介させて頂きます。

レントゲン写真に映らない「トゲ」

朝起きて立ち上がるとき、歩きはじめるとき、椅子から立ち上がるとき、車から降りて足を地面につけるときに踵(かかと)に痛みを感じる、そして次第に痛みは軽くなるが、踵を強く押すと激痛が走る。これらは「踵骨棘(しょうこつきょく)」の症状です。

踵骨棘は、踵の骨の一部が引っ張られて、刺(トゲ)のように隆起する障害です。刺の出た周辺の組織が炎症を起こして、強い痛みがあらわれます。痛みがあってもレントゲン写真に刺が映りにくいのが特徴です。40〜60歳代に多く発症するといわれ、この世代の4人に1人は、踵骨棘を経験するといわれています。
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「合わない靴」や「立ち仕事」が原因

足の裏には「足底腱膜」と呼ばれる腱の膜があり、踵の骨から足の指を、強くしなやかに繋いでいます。足底腱膜は、土踏まずのアーチをつくり、歩行やランニングではふくらはぎの筋力をつま先に伝え、さらに足と地面の衝撃を和らげるクッションの働きを担っています。

(1)扁平足・(2)ハイヒール・(3)合わない靴の常用・(4)長時間の立ち仕事・(5)肥満などによって、足裏の「足底腱膜」には過度なストレスがかかります。すると、踵の骨につながっている足底腱膜は、つなぎ目が切れてしまうのを防ごうと、そこにカルシウムを蓄積して踵の骨が増殖します。それが三角形に隆起して「棘」になるのです。刺の大きさは1〜5mm程度といわれています。
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朝の「歩き出し」にかなり痛む

踵骨棘は、起床時や長時間すわったあとなどの「歩き出し」にかなり鋭い痛みが生じ、時間が経つと治まってくるのが特徴です。そのため、日中は痛みが緩和し、翌朝また痛むというパターンをくり返します。

踵骨棘にかかると、起床時、最初の一歩で踵に圧力をかけたときの痛みは、日を追うごとに強くなる傾向があります。重い荷物を持つと症状は悪化します。そして、進行すると踵の痛みは安静時でも強まり、つま先立つでしか歩くことができなくなるほどです。そうなると、踵の刺は手で触って感じることができます。
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時間をかけた「自然治癒」が一般的

一度発生した踵骨棘は自然に消えることはありません。しかし、周辺組織の炎症が治まれば、痛みはなくなります。早めに「整形外科」を受診しましょう。炎症をおさえる鎮痛薬を患部に塗ると、痛みに直接効果があります。多くの人は、医師が提案するストレッチをしながら、ゆっくりと時間をかけた「自然治癒」をすすめられるでしょう。日本では手術を行うことは大変に稀です。
されるようです。合わない靴を常用したことで「踵骨棘」にかかる人が大勢います。

靴を交換する際に、土踏まずのアーチをつくる「専用の中敷」を試すのもよいでしょう。整形外科で骨棘専用の中敷きを処方してもらうことができます。自分に合った靴と中敷に交換するだけでも、痛みは1週間ほどで軽減するといいます。

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