電子レンジの技術で肝臓がん手術!

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『電子レンジの技術で肝臓がん手術!』をご紹介させて頂きます。

50代から急激に増えるがんに、肝臓がんがあります。肝臓には大量の血液が出入りしているので、肝臓がんの治療は難手術になることが多いです。大腸がん乳がんなどと比べると「遠いがん」というイメージがありますが、メタボリック症候群がきっかけとなり肝臓がんを発症することも分かっています。肝臓がんの最新治療を紹介します。
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2.5センチになっても症状なし!

東京都港区の山王病院で肝臓がんが見つかったNさんは、「医師からがんを指摘されても、自覚症状はなかった」と振り返ります。手術直前になっても、痛みすらなかったそうです。
Nさんの肝臓がんは「おとなしいがん」でした。進行が遅く、かなり大きくなっても食欲不振すら引き起こしません。それでNさんの肝臓がんは、発見時には直径2.5センチにまで成長していました。

原因はウイルスだけじゃない

肝臓がんの原因の多くは、B型肝炎やC型肝炎を引き起こす肝炎ウイルスです。肝炎から肝硬変に悪化し、肝硬変になるとほぼ確実に肝臓がんに進んでしまいます。
また最近は、アルコールや高カロリーの食事、肥満、メタボリック症候群から肝臓がんになるケースも増えています。
肝臓がんの死亡者数は年間3万人に達します。
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「ナノナイフ手術」は2本の針を刺すだけ

Nさんが山王病院で受けた治療は、「ナノナイフ」という最新医療器具を使った手術でした。直径1.1ミリの針を患者の皮膚の上から突き刺します。お腹にメスは入れません。医師はエコー画像を見ながら、ナノナイフの先端を肝臓がんに到達させます。
ナノナイフは2本刺し、がんをはさみ込みます。そして3000ボルトの高圧電流をナノナイフ先端から流し、がんを焼き切るのです。

20分で終わるが治療費は230万円も

手術といっても針を2本刺すだけですので、肝臓以外の臓器に触れることすらありません。肝臓においても、がん細胞のみに接触するので、正常な細胞を傷つけることはありません。
手術は20分程度で終了します。身体への負担が少ない手術ですが、まだ医療保険の対象となっていません。230万円の治療費は、全額患者負担となります。
Nさんの肝臓がんは完全になくなりました。
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電子レンジの「マイクロ波」で焼く

もうひとつの最新治療は、九州医療センター(福岡市)で行われています。Sさんは5年前に肝臓がんの手術を受けましたが、再発しました。これまでに肝臓の3分の1を切除したのですが、再発したがんは直径3センチもありました。

肝臓の切除には限度があり、Sさんは「これ以上肝臓を切除できない」状態でした。そこで最新治療のひとつ、「マイクロターゼ」による手術を受けることになったのです。
マイクロターゼも、針の形をした治療器具です。ナノナイフの1.1ミリに対し、マイクロターゼは2ミリとやや太いです。

手術では、お腹を切り開く必要があります。肝臓を露出させてから、肝臓に直接マイクロターゼの針を刺します。
マイクロターゼの先端から出るのは電流ではなく「マイクロ波」です。マイクロ波は電子レンジで発生している「波」です。70度の熱が出てがんを焼きます。
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心臓病があっても大丈夫、治療費は18万円

マイクロターゼによる手術も医師がエコー画像を見ながら行います。ナノナイフ手術と似ていますが、マイクロターゼは電流を使わないので心臓病の患者もこの手術を受けられます。医療保険も適用され、患者の負担は3割の18万円で済みます。

九州医療センター肝胆膵外科長の高見裕子医師は「マイクロターゼは威力が強いので焼き残しがない。ただ、肝臓だけでなく、血管や胆管に広がっているがんにはマイクロターゼの治療は向かない」と話しています。

まとめ

一部の肝炎は、避けられない病気といわれています。しかし生活習慣が原因の肝臓がんの多くは避けられる可能性が大きいです。特に食生活の見直しは効果的です。最新手術に頼らないことがベストです。

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