身近な恐い病気「ヒトメタニューモウイルス感染症」とは…

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『 身近な恐い病気「ヒトメタニューモウイルス感染症」とは…』をご紹介させて頂きます。

「ヒトメタニューモウイルス感染症」を知っているお父さんやお母さんがどれくらいいますでしょうか。ご存じの方は「うちの子供がかかったから」ではありませんか。この病気は1~3歳の子供に多く発症し、こじらせると気管支炎肺炎などより重大な病気を引き起こします。耳慣れない難しい病名ですが、子供がいる親御さんには「ひとごと」として考えてほしくない病気です。
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風邪にそっくり!?

ヒトメタニューモウイルス感染症の症状は、咳、ゼイゼイ呼吸、鼻水、発熱です。そうなんです、風邪の症状とまったく同じなのです。咳は1週間以上続きます。発熱もその間、継続しています。
恐いのは悪化したときです。呼吸困難に陥ることがあります。また、肺炎気管支炎に進行することも知られています。
3歳までの子供に発症することが多いのですが、大人も油断できません。お年寄りが発症すると肺炎によって死亡するリスクが高まります。また中高年でも、糖尿病を患っていたり、がん治療を行っている人は免疫が落ちているので、重症化する危険があります。
ただ、特殊な場合でない限り、1週間程度で回復に向かいます。
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2001年に初めて見つかる

この病気が見付かったのは2001年のオランダです。呼吸の病気を発症するウイルスとしてはそれまで、RSウイルス、インフルエンザウイルス、コロナウイルスなどが知られていました。しかし「ウイルスが原因っぽい呼吸の病気」なのに、ウイルスが特定できない病気が10%程度ありました。それがヒトメタニューモウイルスだったのです。
これは新種のウイルスではなく、それまでなぜか研究者の目をかいくぐってきたウイルスでした。

何回も症状を引き起こす…

ヒトメタニューモウイルスは、インフルエンザウイルス同様、1度感染して免疫を獲得しても、すぐに免疫が落ちてしまいます。ですのでしばらくするとまた感染し、そして発症してしまいます。ただ、1度目の感染より、複数回の感染の後の症状の方が軽症で済んでいます。
国内でのヒトメタニューモウイルス感染症の発症のピークは、3月から6月です。しかしそれ以外の月もこのウイルスの感染は起きています。1年中見つかっているウイルスです。
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検査キット

この病気が疑われると、医師はウイルスチェックをします。綿棒で患者の鼻の中をぬぐい、ウイルスがいるかどうかを判定します。検査時間は15分程度です。

治療法はない…

検査によってヒトメタニューモウイルスが発見されたとしても、治療法はありません。
症状を引き起こした患者には、症状を抑える治療が行われるだけです。つまり、咳止め薬や解熱剤、呼吸を楽にする薬が処方され、後は自宅で静養するしかありません。
またインフルエンザワクチンのような予防法も確立していません。

細菌に同時感染

それでも医者にかかる必要があります。それはヒトメタニューモウイルス感染症を引き起こした患者は、まったく別の細菌に感染することが多いからです。中耳炎肺炎を起こすことがあるのです。肺炎は、ヒトメタニューモウイルスによっても発症しますし、同時感染する細菌によっても発症するので注意が必要です。
ヒトメタニューモウイルス感染症は、悪化しなければそれほど恐くないのですが、何が起きるか分からない病気なので、軽症でも医者による観察が必要なのです。
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まとめ

「それしかないのか」と言われそうですが、インフルエンザと同様に、ヒトメタニューモウイルス感染症も、予防と感染拡大防止には、手洗いとうがいの励行が最も効果的です。いえ、これより効果がある予防法が見付かっていないのです。この手のウイルスには、人類はまだまだ無力です。

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