相談しづらい「痔」の悩みは、どうする?

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『相談しづらい「痔」の悩みは、どうする?』をご紹介させて頂きます。

実のところ、3人に1人は悩んでいる

痔は(1)便利(2)下痢(3)排便時の強いいきみ(4)長時間の座りっぱなし、などによってもたらされる、肛門や肛門付近に起きる病気です。痛みがともなう場合がほとんどで、出血することがあります。

むかしから「痔」は男性の病気という印象がありますが、実際は男女半々くらいの割合でかかっています。日本人の3人に1人は「痔」に悩んだ経験がある、というほど私たちに身近な病気です。

痔は、年齢や性別に関係なく発症します。最近では30〜40代に多く発症しているようです。男性は「アルコールや香辛料の摂りすぎ」「暴飲暴食」「食物繊維の不足」など、女性は「便意を我慢しがち」「冷え性でお尻が冷えやすい」「便秘がち」「妊娠や出産」などが原因とされています。
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痔は、人類が背負った「宿命」?

痔は人間特有の病気です。そこには人類の進化による「直立二足歩行」が関係しています。

人間は直立二足歩行をはじめたことで、肛門の位置が心臓より下になりました。そのため、上半身の重さが腰にかかり、肛門周辺の筋肉や血液が収縮したことで、肛門まで行きわたった血液が心臓まで上りにくく、肛門内部や出口付近の毛細血管がうっ血するようになったのです。そうなると、肛門に老廃物などが溜まりやすくなり、炎症が起こって痔が発生します。

さらには、動物とちがって、排便を我慢する機会があるため痔にかかるリスクが高いという考えもあります。いずれにせよ、痔は、直立二足歩行を行う唯一の生物である人間の「宿命」といえるようです。

痔は「3つの種類」に分かれる

痔は幅広い層にかかる病気ですが、その悩みは同じではありません。痔は発生する場所などによって大きく次の3つに分類されます。
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痔は「3つの種類」に分かれる

①疣痔

一般的に「いぼ痔」と呼ばれるものです。お尻の血行が悪くなり、肛門にいぼ状の「はれ」が起こります。痔のなかでもっとも多いタイプです。歯状線(直腸とお尻から窪んできた皮膚との境目)より、上(直腸側)にできたものを「内痔核」といい、下(肛門側)にできたものを「外痔核」と呼びます。

内痔核は排便時に多めの出血にみまわれますが、発生する箇所に知覚神経が通っていないため痛みはほとんどありません。一方、外痔核は痛みを感じます。はれが大きくなると痛みは強くなります。
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痔は「3つの種類」に分かれる

②裂肛

切れ痔」「裂け痔」と呼ばれるものです。肛門の出口付近の皮膚が切れて起こります。硬い便の通過などが原因です。肛門の出口付近が切れたり、直腸肛門の血液循環が悪くなることで、激しい痛みをともないます。

便秘がちな女性に多く発症し、慢性化すると傷が深くなって「肛門潰瘍」に発展する恐れがあります。そうなると、手術による治療が検討されます。
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③痔ろう

あな痔」とも呼ばれます。肛門の組織に直腸から細菌が入り込んで炎症を起こし、化膿して膿がたまります。それが慢性化して、膿がお尻の皮膚を破って流れ出る病気です。最終的に、直腸とお尻の皮膚がトンネルのように貫通します。男性に多い傾向があります。

肛門付近がはれて強い痛みが起こります。38〜39度の発熱があり、痔のなかでもっとも辛いタイプといわれます。市販薬では完治しません。
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専門医の意見を求めるのがベスト

症状の軽い痔は、市販薬(軟膏・坐剤・注入軟膏)で対処できます。しかし、症状が長びく、何度も同じ症状が起こるというようなら肛門科を受診しましょう。デリケートな部位のため、周囲に相談しにくいものです。慢性化を避けるためにも、専門医の意見を求めることをおすすめします。

痔の発症には、普段の生活習慣が影響します。痔の治療には生活習慣の改善が欠かせません。次のようなポイントは、痔の治療や予防の基本です。心がけましょう。

・野菜や果物を摂るようにする
・水分補給はこまめに行う
・お酒や辛いものは、ほどほどにする
・トイレを我慢しない

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