子供が「耳が聞こえない」は、滲出性中耳炎かも?!

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『子供が「耳が聞こえない」は、滲出性中耳炎かも?!』をご紹介させて頂きます。

ふつうの中耳炎とは違う中耳炎

「お耳が聞こえないよ」と子供がいきなり言うので、びっくりしたという保護者の体験が増えているようです。これは子供の難聴といわれる「滲出性中耳炎」ではないでしょうか。幼児〜小学校低学年ぐらいの子供に多く見られる中耳炎の一種です。

お耳が聞こえないと子供が教えてくれたら、次の3つがないかたずねてみましょう。

・耳栓をしたようなつまった感じがしないか?
・自分の声が耳に響く感じがしないか?
・耳のなかでチャプチャプと水の音がしないか?
滲出性中耳炎は、鼓膜の奥にある「中耳腔」という空間に “液体がたまる” 中耳炎です。一般的な中耳炎にあるような、強い痛みや発熱はほとんど起こらないのが特徴です。難聴以外の症状がでないため、放置されることがしばしばあります。悪化すると、難聴が進み、鼓膜切開をすることがあります。
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急性中耳炎が長引いて起こるケースがほとんど

中耳腔に溜まった液体を「貯留液」といいます。貯留液は耳の外から入ったものではなく、中耳の粘膜からしみ出たものと考えられています。

滲出性中耳炎は、急性中耳炎が長引いている、あるいは十分に治りきっていないことが原因のほとんどです。鼓膜の内側の膿が、液体となって耳のなかに残っているのです。

一般的な中耳炎では、膿は中耳の粘膜から吸収されたり、中耳と鼻の奥をつなぐ「耳管(じかん)」をとおって、喉から排出されます。しかし、鼻の病気や喉の炎症により、耳管の働きが悪くなると膿が残り、滲出性中耳炎を発症します。
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家族が異変に気づいてあげる

滲出性中耳炎は早期発見・適切な治療が大事ですが、耳が聞こえづらくても、その症状を保護者に伝えない子供も多いようです。そういったことに備えて、家族が次のような子供の異変に気づいてあげましょう。

・テレビの音が大きい
・大きな声でおしゃべりをする
・呼んでも振り向かない、返事をしない
・よく耳を触っている
このような様子があれば、滲出性中耳炎を疑ってみます。一度、耳鼻咽喉科に相談するのがよいでしょう。

難聴が進行しているときは、鼓膜切開

病院では、顕微鏡で鼓膜を観察し「鼓膜の陥没」や「中耳の貯留液」が確認されます。
治療は、
(1)貯留液をなくして聞こえをよくするための治療
(2)鼻や喉の病気の治療を並行して行います

症状が軽いときは、薬の服用や、鼻から耳に空気を通し、貯留液の排出と耳管機能を改善する「耳管通気」処置をします。

難聴が進行しているときは、麻酔をしてから鼓膜の一部を少し切り、貯留液を吸引除去する「鼓膜切開」を行います。耳の聞こえをよくするためと、中耳の粘膜を改善するためです。切開した箇所は数日で自然に閉じ、あとにわるい影響は残りません。鼓膜切開を行っても治りが悪く、たびたび滲出性中耳炎をくり返す場合は、鼓膜にシリコンやテフロンのチューブを入れる「チューブ留置術」に切り替わるでしょう。
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プールのことなど、その他の注意

治療中はプール遊びは控えたほうがよさそうです。軽症の場合は医師が許可することもあります。相談してみましょう。ただし、飛び込みや深い潜水は完治するまでやめておきます。

また、一度、滲出性中耳炎を経験した子供は、風邪などによって再発する確率が高いといわれています。風邪をひいたときは、耳のことも頭に入れておきましょう。心配なら耳鼻咽喉科を受診しておきます。

滲出性中耳炎は、体質や症状によっては、治療に時間がかかることがあります。根気よく治療を続けましょう。適切な治療を受ければ、ほとんど完全に治る病気です。

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