痛みの王様「尿路結石」が、30代男性に増えている!

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『痛みの王様「尿路結石」が、30代男性に増えている』をご紹介させて頂きます。

痛みベスト3は、どの病気か?

数ある病気のなかで「痛みのベスト3」があります。

感じかたは人それぞれですが、激痛の病気は(1)くも膜下出血、(2)心筋梗塞、(3)尿路結石といわれています。死亡率の高い病気にまじって、尿路結石が選ばれるのは意外です。尿路結石は、痛みの強さは3番目ですが、その体験は「痛みの王様」と呼ぶにふさわしく壮絶です。

まず、背中から脇腹にかけて突然の激痛が襲います。痛みは強さを増しながら、一定の間隔でくり返しやってきます。安静にしても治まることはありません。呼吸がほとんどできず、焼けるような痛みともいわれます。それは「七転八倒の苦しみ」とまで表現されます。

朦朧として、意識は低下します。痛みに耐えて目を閉じたら「それはきれいなお花畑が見えた」と証言する人もいます。痛みのせいで、冷や汗がとまらず、吐き気・嘔吐をともなうことがあります。そして痛みは、およそ2~3時間続きます。尿は濁り、血尿がでます。時間をかけて、激痛が背中から下腹部や腰まで広がってくるのです。発生のほとんどが夜間や早朝に集中し、救急車を呼ぶ人が多くいます。

古代から未来まで、人類を苦しめる石

このような痛みは「疝痛発作(せんつうほっさ)」と呼ばれます。古代エジプトのミイラの膀胱から結石が見つかっており、古くから人間を苦しめていたことが分かっています。

もし人類が、宇宙で生活するようになると、尿道結石の患者が増えると予測されています。微小重力環境では、骨の成分が血中に溶け出し、尿路結石にかかりやすくなるからです。実際、NASAの宇宙飛行士が、スペースシャトルのなかで尿路結石により、疝痛発作に苦しんだという記録もあるようです。

尿が通るルートに「石」ができる病気

尿路結石は、男性が約9%、女性が約4%の発生率です。男性の10人に1人が、女性は25人に1人が一生のあいだにかかる計算です。

尿が流れるルート(腎杯・腎盂・尿管・膀胱・尿道)をまとめて「尿路」と呼びます。尿路結石は「尿路」に石(結石)ができる病気です。結石のある場所によって、腎結石・尿管結石・膀胱結石・尿道結石などと呼びますが、結石のほとんどは腎臓で作られ、尿路にまで下降してきたものです。

結石は腎臓にできる「シュウ酸カルシウム」や「リン酸カルシウム」などのかたまりです。その主成分から、(1)カルシウム結石、(2)リン酸マグネシウムアンモニウム結石、(3)尿酸結石、(4)シスチン結石、の4つに分類されます。表面がなめらかなもの、デコボコして尿路に引っかかりやすいもの、またサンゴ状になるものまで特徴はさまざまです。

1つの結石で3回の発作

結石が腎臓にあるあいだは、痛みはあまり感じません。ところが結石が、細い尿管へ移動すると、突然激痛が発生します。 結石が細い尿管に詰まるためです。尿路には細いところが3箇所あり、1つの結石で3回の発作が起こるといいます。

尿管が詰まっていても腎臓は尿を生産します。すると(1)尿が逆流して腎臓が膨らむための痛みと、(2)尿管がけいれんして神経を刺激する痛みが生じます。腎臓は背中側に位置する臓器のため、背中から脇腹にかけて激痛が走ります。血尿が出るのは、結石が尿管などの壁を傷つけるためです。

食生活が変わり、30代男性に増えている!

結石は従来、40歳以降の男性に多くみられる病気でしたが、最近は若年化が進み、30代男性に増えています。

その背景には、食生活の欧米化と社会的なストレスが考えられます。肉類などの動物性たんぱく質を多く摂取すると、体内に結石の主成分である「シュウ酸」などが増え、カルシウムと結合し、シュウ酸カルシウム結石がつくられます。日本人の結石の約80%はシュウ酸カルシウム結石です。

チョコレート、ナッツ類、バナナ、ビールなどシュウ酸が多く含まれる食品を、現代人は食べています。また、尿管はストレスに敏感で、収縮して結石が詰まりやすくなるようです。しかし尿路結石の発生メカニズムは解明できていません。

水分補給と運動で、自然に石を出す

尿を観察しましょう。白く濁ったら、シュウ酸カルシウムが増えているしるしです。尿が酸性だと結石ができやすくなります。予防のため、1日2リットル目安の水分補給を心がけます。

尿管結石の疑いがあれば、泌尿器科を受診します。意識が朦朧とするので、病院に行くまでのあいだ、付き添いの人をつけましょう。病院では痛みの対処療法が行われます。麻酔薬の注射を打ってくれることが多いでしょう。

水分(水・麦茶・ほうじ茶)をたくさん飲んで、運動をして結石が自然と排出されるのを待ちます。排出時の痛みがあるため薬を服用しながら行います。結石が排出されないときは、衝撃波や内視鏡による超音波で結石を砕く手術が選択されます。約40%の人が再発しています。日常的に水分補給を心がけましょう。

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