子供と大人で異なる「百日咳」の症状と治療!

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『子供と大人で異なる「百日咳」の症状と治療!』をご紹介させて頂きます。

「百日咳(ひゃくにちぜき)」という病気を耳にする機会は随分減りました。予防ワクチンが開発され、国内では発生数が激減しているからです。「医療の勝利」を体感できる病気でもあります。
ただ、生後間もない赤ちゃんの命をいとも簡単に奪う恐い病気であることは変わりありません。また大人が百日咳を起こすこともあります。大人がこの病気で亡くなることはありませんが、子供にうつると子供が重症化します。
減ってはいても、決して無視できない病気なのです。
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けいれんと咳

百日咳の症状の特徴は、はげしい咳と、そしてけいれんです。その咳は「コンコンコン」が長く続く特徴があります。苦しさで顔が真っ赤になっても咳き込みます。また、息を吸うときに「ヒュー」と鳴ることもあります。
赤ちゃんの場合、咳が止まらないとまともに呼吸ができずチアノーゼ状態になり、そして呼吸が止まり死んでしまいます。命が助かっても、けいれん症状が残ったり、脳が障害されることもあります。
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発展途上国では死の病

世界の百日咳の患者数は年間2000万~4000万人で、そのうち死亡者数は20万~40万人です。患者の9割は「発展途上国の小児」です。
日本国内でも、ワクチンが開発される前は10万人以上の患者がいて、その1割が亡くなっていました。
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ワクチンの歴史

国内での百日咳のワクチン接種の歴史は古く1950年から始まりました。これがうまくいき、1970年代には患者数が劇的に減りました。ただ、当時のワクチンに甚大な副作用があることが分かると接種する人の数が減り、患者数も死亡者数も増加に転じてしまったのです。
その後、副作用を抑えたワクチンが開発され、2007年には1982年の10分の1にまで減少しました。

患者の年齢が上昇

ただ2000年代に入っても、ときに200名以上の集団感染が発生することがあります。これは百日咳の患者の年齢が上がってきたことに関係するそうです。
1980年代は4歳以下が8割を占めていましたが、2000年代は5歳以上が85%と、完全に逆転してしまったのです。
さらに2010年の調査では、20歳以上の患者が、全患者の56%を占めるまでに「高年齢化」しているのです。
これは現行のワクチンの効果が、接種から時間が経つと弱まる性質があるからと考えられています。3~5年で効果が薄れ始め、人によっては接種から10年を経過すると、ワクチンの非接種者と変わらない「無防備」状態になります。
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菌による感染

百日咳は、百日咳菌という菌に感染することで発症します。感染経路は、感染者のくしゃみや、感染者の分泌物に触れることです。百日咳菌は毒素を持つので、激しい咳の症状が起きるのです。
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百日咳には薬がきく

百日咳の治療は、「百日咳であること」を確定することからスタートします。というのも、百日咳の症状は「悪化した風邪の症状」に似ているからです。そこで、患者の鼻から粘液を取って、百日咳菌が含まれているかどうか見ます。

百日咳であることが確定すると、抗菌薬という薬が処方されます。抗菌薬には「エリスロマイシン」や「クラリスロマイシン」があります。
こうした薬を使わないと、患者は3週間にわたって百日咳菌をまき散らすことになりますが、薬を使うと5日ほどで菌の発生がなくなります。ただ薬は2週間は飲み続ける必要があります。
けいれんをともなう咳には、気管支を広げる薬が使われることがあります。症状を和らげることで、患者の苦痛を取り除きます。

大人の百日咳の特徴

大人の百日咳の場合、治療が困難になるケースが多いです。それは百日咳であるにもかかわらず、咳の症状が激しくないからです。多少咳があっても、風邪の咳と間違われやすく、放置されてしまいます。

これでは医者にかかるタイミングが遅れてしまいます。唯一、一般の人が「百日咳かも」と疑うことができる傾向があります。それは職場や学校など、「あなた」が所属している集団の中で、咳をする人が増えている場合です。百日咳は集団感染を起こすからです。

大人が百日咳を起こしても、大事に至ることはめったにありません。大人の患者が気を付けることは、子供、特に乳幼児にうつさないことです。

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