子供が夜中にパニックに!「夜驚症」はどう対応すればいい?

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『子供が夜中にパニックに!「夜驚症」はどう対応すればいい?』をご紹介させて頂きます。

幼小児期にみられる睡眠障害

眠っていた子供が夜中にとつぜん目を覚まして、恐怖に怯えたように体を震わせて大声で泣き続けることがあります、これは病気でしょうか、とお父さんやお母さんがひどく心配する声を聞きます。

これは「夜驚症(やきょうしょう)」という幼小児期にみられる睡眠障害の1つです。幼小児期の子供の約1〜5%に見られます。専門的には「睡眠時驚愕症」と呼ばれ、必ずしも病気というわけではありません。というのは、思春期までにはほとんどが自然に治まるからです。

1人で恐怖に苦しむ子供が、心配で仕方ない

夜驚症は、眠っている子供が突然目を覚まし、怯えたように震えて泣き叫び、興奮状態・錯乱状態で手がつけられず、家族はひどく心配します。

起き上がるだけでなく動きまわったり、家の中を走ったりする子もいます。大量の汗をかき、パニック状態で家族が話しかけても反応は鈍く、自分に何が起こっているのかも認識できていないようです。

1人の世界で恐怖に苦しんでいるかのようです。子供によっては、理解不能なことを言ったり、ドアを開けて外に出て行こうとしたり、興奮しすぎて嘔吐することがあります。

家族は動揺するばかりで何もできないまま、だいたい5〜10分すると、子供の興奮がゆるやかに鎮まってまた眠りにつきます。翌日、本人は夕べのことを記憶していませんが、わずかな驚怖のイメージが頭に残ることはあるようです。

眠りはじめの3時間に集中して起こる

夜驚症は眠りはじめの3時間、眠りがもっとも深くなるタイミングに集中して起こります。これは、眠りの深い「ノンレム睡眠」と関係しているからと言われています。

しかし、夜驚症が起こる原因ははっきり分かっていません。何かしらの恐怖体験や不安要素がきっかけであるようですが、研究は途中の段階です。医学的には、睡眠中枢が未成熟なためにおこる生理現象で「部分的覚醒障害」と説明されます。心理学的には「成長(変化)を望む自分と変化を恐れる自分の葛藤」との見方があるようです。

脳の発達と睡眠機能がほぼ完成される「思春期」になると、症状が落ち着く、あるいは出なくなります。そのため、未発達な子供の脳の中で睡眠機能がうまくコントロールできていないために症状が起こるとも考えられています。

長くても10分、落ち着いて見守ることが大事

夜驚症は「夜泣き」と似ていますが違うものです。夜泣きは、夢をみている浅い眠りの時間帯(レム睡眠)で発生します。そのため、部屋の電気を付ける、声をかける、濡れタオルで顔を拭く、抱きしめるなどをすると、子供は目を覚まして泣きやむことがあります。

しかし、夜驚症は深い睡眠(ノンレム睡眠)から急に目を覚まします。脳の一部は覚醒してもほかは眠ったままの状態です。夜驚症が起きている子供に、名前を読んだり、話しかけたりしても通じないのはそのせいです。

症状は長くても10分程度で鎮まるため、家族は落ち着いて見守ることです。やさしく抱きしめてあげると多少落ち着くようです。しかし、羽交い絞めにするなど動きたがるのを止めようとすると、さらに驚怖を感じて症状は悪くなるようです。

階段を上がったり下りたりする、外に出ようとする、など危険な行動を起こさないか注意しましょう。また、小さな兄弟がいる家庭では、夜驚症が治まるまで同じ部屋に寝ないほうがよいかもしれません。

夜驚症のことは、本人には話さない

昼間は、夜驚症についてとがめるようなことはせず、むしろ夜驚症のことを本人に話さないほうがよいようです。そして普段から「安心していいよ」「怖がる必要がないよ」といった話をしておくことが大事です。

健康に影響はないため、特に治療は必要ありません。自然におさまるのを待つと決め、家族が見守ってあげることが一番の治療といえるでしょう。成長にともない、毎晩あった夜驚症はそのうち2日に1回に減り、3日に1回、1週間に1回となって、そして気づいたら治っていることが多いようです。

睡眠と関係しているようなので、生活習慣を見直すことも効果があるといいます。寝る時間をきちんと決める、睡眠時間を多めにとる、など子供の生活リズムを整えてあげることは必要です。楽しく安心して寝られるように「好きな絵本」を読み聞かせることで改善された例も多数報告されています。

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