今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『若者のスマホ老眼が深刻化』をご紹介させて頂きます。
「老眼」になる年齢ではないのに、老眼の現象が起きている若者が増えています。スマートホンの普及により、長時間にわたって「目の異常な酷使」をしていることが原因のようです。

「スマホ老眼」にならないように気を付けましょう!!

平均的な視力ですと、30センチの近距離の活字から、500メートル先の信号まで見ることができます。近眼や老眼の人であっても、メガネやコンタクトレンズで平均的な視力を維持しています。

しかし「30センチ」と「500メートル」を、同じ人が同じ目で瞬時に見ることは「すごいこと」なのです。どれくらいすごいことかというと、現代技術を集結したカメラでも、この機能を再現することはできないくらいです。

さて、スマホを見ているときの目がどうなっているかというと、目の中のレンズを膨らませているのです。目の中のレンズを「水晶体」といいます。水晶体は薄くなったり膨らんだりすることができるのです。この水晶体の「形状の変化」こそ、目のすごさであり、カメラメーカーが追い求めている機能なのです。
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目には6つの筋肉がついています!!

水晶体を薄くさせたり膨らませたりするには「力」が必要です。目には6つの筋肉がついています。片目で6つです。
6つの筋肉で、目を「外に引っ張る」「内に引っ張る」「外方向の上方向に引っ張る」「内方向の上方向に引っ張る」「外方向の下方向に引っ張る」「内方向の下方向に引っ張る」ことをしています。

「スマホを見ている」という状態は「水晶体を膨らましている」状態であり、さらに「6つの筋肉を緊張させ続けている」状態でもあるのです。筋肉は、緊張させ続けると、疲労します。
「加齢による老眼」は、長年目の筋肉を使ってきたことによって起きた筋肉の疲労です。
一方「スマホ老眼」は、短期間に筋肉を酷使しすぎたことによって起きた筋肉の疲労なのです。
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VDT症候群とは…

「VDT症候群」という症状をご存知でしょうか。ビジュアル・ディスプレイ・ターミナルは、パソコン画面などのことです。厚労省の調べでは、パソコンを使う労働者の9割が、目の不調を訴えているそうです。
VDT症候群は社会問題化され、パソコンによる目の疲れを軽減する特殊なメガネが爆発的に売れたりしました。

しかし「スマホ老眼」は、VDT症候群以上に深刻なのです。深刻になっている原因は2つあります。①スマホの画面がありえないくらい小さいこと、②スマホがとてつもなく楽しいこと、です。
あまり知られていませんが、朝日新聞や日経新聞といった「紙媒体」は、ここ20年くらいかけて活字の大きさを徐々に大きくしてきました。読者層が高齢化して、小さい文字では読みにくくなってきたからです。
しかしスマホの世界では、アプリ開発者たちは大量の情報を盛り込もうとするので、文字はどんどん小さくなっています。
先ほど、「近く」のものを見続けると目の筋肉を酷使すると解説しました。「近い」というだけで筋肉が悲鳴を上げているのに、その上、目が追いかけているモノは「小さい」文字なのです。
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スマホ依存症がスマホ老眼を生んでいる!?

新聞や書籍といった紙媒体が、「目の酷使」という観点で、スマホほど問題にならないのは、長時間さらされないことがあります。1日分の朝刊をしっかり読むのに3時間もあれば十分でしょう。しかしスマホには、さまざまなユニークなコンテンツが備わっているので、何時間でもながめてしまいます。
とはいえ、いまさら私たちがスマホをやめるわけにはいきません。スマホなしでは、生活も仕事も立ち行かなくなる人は多いのではないでしょうか。
そこで、スマホ老眼対策をおすすめします。
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スマホ老眼対策とは…

スマホ老眼対策その1は「ペン」と「遠くの景色」があれば、1日1分で済みます。「遠くの景色」は、500メートル先のモノが見えれば、会社の事務所の窓でもOKです。
まず、ペンを片手で握り、窓の前に立ってください。次に、その手を伸ばしてペンの先を両目で3秒見てください。3秒たったらすぐに窓の外の、一番遠い物体を見てください。それを3秒見てください。これで1セットです。
1回3セットで、1日2回行っていただくだけです。2回でも1分かかりません。

対策その2に必要なモノは、片手の親指の爪だけです。爪に「C」を書いてください。視力検査のあの「C」です。そして手を伸ばし両目で「C」を見ます。「C」を見たまま、手を徐々に畳んでいき、最後は親指を鼻の先までもってきます。
次に、鼻先の「C」を徐々に離していき、最初の手が伸びた状態に戻します。
「C」を近づけるときは3秒かけてください。「C」を遠ざけるときは1秒でOKです。
近づけて、遠ざけて、これで1セットです。
これも1回3セットで、1日2回行ってください。

スマホと上手に長く付き合うために、目を労わりましょう。