活発な男児に多く見られる股関節の痛み「ペルテス病」

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『活発な男児に多く見られる股関節の痛み「ペルテス病」』をご紹介させて頂きます。

子供の股関節の痛み

股関節はボールのような「大腿骨頭」と、受け皿のような「臼蓋」からできています。その大腿骨頭の血流が何らかの原因で途絶え、骨の細胞が死んで(骨の壊死)、しだいに骨がつぶれて変形してしまう疾患が「ペルテス病」です。

子供がかかる病気で、発症年齢は1〜10歳と幅広く、6歳をピークに4〜8歳に多く見られます。男女比は6:1の割合です。⾝⻑が低く、活発な男の子に多いという報告もあります。

血流が途絶える原因は未だ明らかになっていませんが、活発な男の子に多い疾患であるため、繰り返される外傷が発症の一因ではないかといわれています。
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股関節の動きを確認しましょう

子供が運動のあとで足を引きずったり、股の付け根や太ももを痛がるようなら、まずは横になるなどして体を休むようにします。股関節は歩行するだけで、体重の4~5倍の重みがかかります。無理をしないことが大事です。

自宅で股関節の動きをチェックします。(1)あぐらがかけるか、(2)股関節をひねったときに右と左の動きがほぼ同じであるか、を確認してみましょう。

ペルテス病であれば、股関節の動きに(可動域)が悪くなります。 あぐらがかきにくくなったり、股関節をひねったときに左右で違う動きが見られます。ペルテス病が疑われる場合は、整形外科の医師に相談しましょう。

病院では、診察による臨床所見のほかに、X線検査、超音波検査の診断を行います。ペルテス病が強く疑われた場合、MRI検査(磁気共鳴画像による検査)を行ない、壊死範囲を確認します。
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3歳以下は経過を見守る

ペルテス病は、発症年齢や範囲によっては「経過観察」といって、何もせず経過を診るだけで、実際の治療が必要でないことがあります。

発症年齢が3歳以下では、経過観察中に悪化しなければ、だいたい治療の必要はありません。自然治癒を目標に、1~2週に一度の外来受診で様子をみます。

4歳以上で、壊死の範囲が骨頭の半分以上にわたるときは治療が必要です。ズキズキと痛みが強く、股関節の可動域が悪いときは、入院して下肢を牽引し、股関節の動きを改善させます。そのあと通院し、本格的治療に入ります。

1〜1年半による装具治療

壊死した骨頭を正常の臼蓋に包み込む治療を行います。「装具治療」と「手術治療」があります。

装具治療は、足を開いた状態に装具を装着し、障害を受けた骨頭を臼蓋の中に包み込ませる方法です。さまざまな装具が開発されています。医師と相談し、症状や生活環境を考えた装具を正しく装着します。

装着中、装具によって皮膚が圧迫されていないかをよく確認しましょう。育ち盛りですので、装具が体に合わなくなっていないか、定期的にみてもらいましょう。装着期間は1〜1年半で、入浴以外は常時着けることが求められます。
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大腿骨あるいは臼蓋骨の手術治療

手術治療は、大腿骨あるいは臼蓋骨の骨切りをします。手術により、骨頭が常に臼蓋に包み込まれている状況を作ります。手術治療の利点は、術後に骨きり部が癒合すれば、装具なしで歩行できることです。

大腿骨の骨切りを行うと下肢がやや短くなることがあります。 臼蓋の骨切りを行うと、女児の場合、骨盤の形が変わることで将来の出産に影響するかもしれません。説明を受けて、医師とともに最善の治療方法を選択していきましょう。

退院しても、骨頭の強度が回復するまで月に1回の通院をします。成人の骨になるまで(17〜18歳)は年に1回の診察はおすすめします。

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