今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『ポッコリ下腹を、ペッコリへこませる!』をご紹介させて頂きます。
下腹だけポッコリ出ている女性にお知らせします。ダイエットだけでは、それは解消しませんよ。なぜなら「下腹だけ」ということは、体重の問題に加えて、形の問題もあるからです。
身長と体重が同じでも、下腹だけポッコリさんと、下腹普通さんがいるわけです。この2人が同じダイエットに取り組み、同じだけ減量できたとしても、下腹の状態が変化しないということがあるのです。

下腹ポッコリの原因のひとつは、便秘です。そうなんです、ウンチがその形を作っているのです。でも、久しぶりにウンチを出しても、下腹の様子はあまり変化がないですよね。この現象を理解するには、財布を想像してみてください。
本当はそんなに入らないのに、小銭やカードをパンパンに詰めると、財布はギュウギュウになります。しかし、その状態が長く続くと、次第に財布の開け閉めが容易になりますよね。「なじんできた」といえば聞こえはいいのですが、その状態になってしまったら、小銭とカードをすべて抜いても、財布はデロンとしたままです。

ポッコリ

1度や2度の快便では・・

下腹も同じです。1度や2度の快便では、下腹の形はすぐには改善しません。下腹を元の形に戻すには、「もう2度と便秘はしない!」という決意が必要です。
その決意が固まったら、やることは1つです。食生活の改善です。野菜、果物、豆、海藻を、まんべんなく摂ってください。食べ物で便秘の解消を目指すのは、実はとても時間がかかります。思わず「下剤で1度に…」という誘惑に駆られると思います。でもそこを我慢してください。だって、「もう2度と便秘はしない!」と決意したじゃありませんか。

それと、無理なダイエットも、便秘には良くないです。脂(あぶら)の摂り過ぎは体に悪いのですが、完全に食べないと、便秘を悪化させるのです。便秘は腸の中の細菌の環境に悪影響を及ぼしますので、便秘の解消は、体全体の健康にも貢献するのです。

下腹ポッコリの原因その2は、骨盤のゆがみです。下腹ポッコリは、「形の問題」と申し上げました。ではその形は何によってつくられているかというと、骨盤など、腰周辺の骨と関節と筋肉なのです。

骨盤は「大きな骨」でできているのですが、骨盤の「関節は小さい」のです。アンバランスな「ペア」に思えるかもしれませんが、足の付け根や、胴体や、腰は、かなり可動域が広く、複雑な動き方ができます。これは「大きな骨と小さな関節」という見事なマッチングが可能にしているのです。もし骨盤の関節が、大きくて頑丈だったら、しなやかな動きができません。

しかし、「大きな骨と小さな関節」ペアは、もろいことが最大の欠点です。交通事故で大きな力が加わったり、出産したりすると、骨盤は意外と簡単にゆがんでしまいます。

下腹の「中身」は、腸などの内臓です。内臓は、軟らかい性質があります。腰周辺の骨盤などの骨、関節、筋肉といった「頑丈な器官たち」に支えられていないと、簡単に「形」が変わってしまうのです。

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自宅でできる骨盤体操

この原因を解消するのは、骨盤体操とインナーマッスル運動です。方法はいろいろありますが、ここではそれぞれ1つずつ紹介します。
自宅でできる骨盤体操は、腰ひねりです。
立った姿勢で、足は肩幅ぐらい広げます。両腕は肩の高さまで上げて地面と水平にぴんと伸ばして、体で「大」の字を作ります。
その姿勢で、腰を右に回転させます。ゆっくりひねってください。「これ以上無理」というところで、5秒止めます。
5秒後にゆっくり戻して、今度はゆっくり左に回転して、同じことを行います。これで1セットです。
まずは1日10セットやりましょう。数分で終了しますが、腕をしっかり上げていると「やった感」がありますよ。

ポッコリ

インナーマッスルは、体の奥の筋肉のことです。腕立て伏せやスクワットで鍛えられるのは、アウターマッスル、つまり外の表面に近い筋肉です。インナーマッスルも、アウターマッスルと同じくらい、多くの筋肉がありますが、ここでは下腹のインナーマッスルを鍛える運動を紹介します。
これは座っても、立ってもできます。背筋を伸ばして大きく息を吸い込みます。お腹と背中をくっ付ける様子をイメージしてください。そうすると、お腹がグッと引っ込みますよね。それに合わせて、両肩がクイッと上がります。「お腹グッ、肩クイッ」の状態で、5秒止めます。これを1日20回やってください。これなら、仕事中もできますよね。

下腹ポッコリ改善法!

最後に、とても簡単に見えて、ある人にはとても苦手な、下腹ポッコリ改善法をお教えします。それは姿勢を正しくすることです。背筋をピンッと伸ばすことです。
姿勢の悪い人が、急に姿勢を正しくすると、2時間ぐらいで筋肉痛のような痛みに襲われると思います。それでは逆効果になるので、痛くなる前に、その日の「姿勢を良くする時間」は終わらせてください。
そして、徐々に1日の「姿勢を良くする時間」を長くしていってください。これを習慣づけると、ある日急に、猫背が気持ち悪くなります。そして、背筋ピンッの姿勢の方が楽になります。これは腰痛予防にも効果的です。

下腹ポッコリがなくなるころには、「体全体がなんとなく調子いい」となっているかもしれませんよ。