【偏頭痛】 脳だけじゃない!心臓とも関係があった【ズキン!】

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『片頭痛の原因は心臓?!』をご紹介させて頂きます。

頭痛持ち患者は、全国で3000万人

頭痛持ち」を自覚する人は、全国に約3000万人いるといわれます。頭痛は、痛みの起こり方によって症状が異なる疾患ですが、現在では国際頭痛分類(2014年発行)により分けられた12項目に則って診断が行われています。
頭痛持ち患者のうち、約80%は「慢性頭痛」に悩まされています。その多くは「片頭痛」を患っているとの報告もあります。推定患者数でいえば約840万人という大きな数字です。

片頭痛の典型的な症状は・・・

・脈打つような痛みが繰り返される
・痛みのピークに向い、拍動感が目立つ
・吐気や嘔吐を伴うこともある
・片側の頭が痛み、もう片側に移動する場合がある
・体を動かすと痛みが激しくなる

脳の血管が拡がって痛む「片頭痛

片頭痛の詳しい原因は解明されてはいませんが、2つの説が有力です。

①三叉神経血管による原因
脳の血管が何かの理由で広がり、周囲の三叉神経を刺激し発生する炎症物質が、さらに血管を拡張して痛みが起こると考えられています。

②セロトニンの過剰分泌による原因
神経伝達物質セロトニンが関係しているという説です。ストレスなどでセロトニンの量が過剰に分泌されると、血管は一時的に収縮しますが、やがて拡張し、周囲の神経を刺激して痛みが起こるという考えかたです。

また、片頭痛は20代から40代の女性に多くみられますが、これは女性ホルモンが大きく関わっています。月経開始時や排卵日は、女性ホルモンのエストロゲン分泌量が急激に低下します。その落差が片頭痛をひき起こすと考えられています。
その他にも、ストレス・緊張・睡眠過多などによる「精神的因子」や、気圧の変化・人混みなどによる「環境因子」が認められています。
いずれにしても、片頭痛は日常生活に支障をきたすものです。症状がでたら、鎮痛薬を服用し、脳の血管を収縮させたり、神経の炎症を抑えたりして痛みを和らげるのが一般的です。

心臓との関係による、新しい誘因

投薬による療法によっても効果がみられず、つらい日常生活をおくる片頭痛の患者は少なくありません。そのような状況のなか、新たな原因が話題を集めています。

それは、心臓の左心房と右心房を仕切る壁の「卵円孔(らんえんこう)」と呼ばれる小さな穴です。
人間は母親の胎内にいるあいだ、卵円孔という10ミリほど穴をとおして血液から酸素を吸収しています。生後、卵円孔は自然に閉じるものですが、残る場合もみられ、これを「卵円孔開存症」とよびます。卵円孔開存症の患者は、成人の約15~25%存在するといわれますが、通常は症状もなく問題はありません。

ふつう血液は、全身に栄養を届けおわると、大静脈→右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→大動脈から全身へと循環します。ところが、心房を仕切る壁に卵円孔があると、静脈に多いセロトニンが卵円孔を通過して左心房にいきなり流れ、さらに脳に到達し脳血管内で上昇することで頭痛を起こすというのです。

国内初、新しい治療はじまる

薬の服用で改善しない片頭痛の患者にたいして、「卵円孔を金属製の閉鎖栓で塞ぐ」という新しい治療が、2015年6月から岡山大病院ではじまりました。
もともとは、脳梗塞の再発防止のための手術でしたが、術後「片頭痛がおさまった」「症状が軽くなった」と報告する患者が相次いだことにより、片頭痛の治療法としても取り組むようになったのです。
効果は実際にでています。新しい治療法の普及につなげるため、数年後には国の先進医療制度の適用を目指しています。現在のところ、16歳以上70歳未満の患者を対象とし、自由診療であるため入院を含む費用は約130万円かかります。

【補足】
片頭痛は「偏頭痛」という表記も見かけます。どちらもほとんど同じ意味として使用され、現在医学的には「片頭痛」で統一されているようです。

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