新学期はとくに注意!子供に多い「周期性嘔吐症」!

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『周期性嘔吐症』をご紹介させて頂きます。

子供が突然、嘔吐を繰りかえす

入園・入学・進級など新しい生活をスタートさせる時期、肉体的・精神的なストレスが原因となり、子供の体に異変が起こることがあります。

元気だった子供が急にぐったりして、顔が真っ青になり、はげしい嘔吐を繰りかえすときは「周期性嘔吐症」であるかも知れません。これはかつて「自家中毒」という名前で呼ばれていた病気です。
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はげしい嘔吐と、リンゴのすえた臭い

周期性嘔吐症の主な症状は、反復性の嘔吐発作です。夜または朝に多くみられ、息や嘔吐物がリンゴのすえたような臭いがします。はげしい嘔吐発作が数時間つづきます。4~5日で治まり、元気になったように見えて、ふたたび嘔吐がはじまり、また元気になるといった周期を繰りかえします。

症状が現れていないときは元気にしていることが多く、咳や鼻水など風邪の症状は見られず、食べ物など他にこれといった原因がないのに突然、猛烈な吐き気を起こすのが周期性嘔吐症の特徴です。
ほかに倦怠感、胸のむかつき、腹痛、食欲不振、頭痛の症状が起こりやすくなります。
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5、6歳が発症のピーク

周期性嘔吐症は、ケトン(アセトン)体という物質が関係しています。ケトン体は体内で脂肪を分解して糖を作るときに生成される物資です。

このケトン体が血液中に増えすぎるとき、一種の中毒症状を起こして吐き気をもよおしてしまうのです。その仕組みから「ケトン血性嘔吐症(アセトン血性嘔吐症)」とも呼ばれます。

代謝機能が低い子供に発症しやすく、2~10歳に多く見られ、5、6歳が発症のピークといわれます。痩せ型の男子に多いのが特徴です。

成長するにともない、代謝が上手にできるようになってくると症状が出なくなります。10歳を過ぎると筋肉の量が増え、体が必要とするブドウ糖が少なくなるため、発症しにくくなるといわれています。
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学校行事・環境の変化に気をつけて

周期性嘔吐症の原因は、はっきり分かっていません。ケトン体の増加と、それによって代謝を含む体のメカニズムが乱れることに関係があるようです。風邪などの感染症が誘因になるともいわれています。

そして、疲労や精神的なストレスが大きく影響しているようです。運動会・遠足・発表会・試験など子供にとって緊張感の高い行事や、引っ越し・入園・入学・進級など環境の変化が引き金となって起こりやすいことから、自律神経の病気だと考えられています。

また、夕食をとらずに寝た翌朝に起こることが多くあります。これも、空腹という身体的ストレスによるものといえるでしょう。疲れたあと空腹のまま寝かせつけない心掛けが大事です。
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「子供の話を聞いてあげる」が何よりの予防

周期性嘔吐症は、疲労などのほかに、孤立感・さみしさ・構ってほしいなどのストレスから自律神経の機能が一時的に障害を起こし発症する、という医師もいます。

特に4月、5月は子供にとって、疲労やストレスが蓄積されやすい時期です。まわりに負けまいとして頑張りすぎたり、睡眠時間が不足したりするなど、とにかく無理をしすぎないようサポートしてあげましょう。日頃から、子供の話をじっくり聞いてあげることが何よりの予防になるようです。
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十分な水分補給が大事!

嘔吐発作がでてしまったら、脱水症状にならないよう十分な水分補給が大事です。症状が軽いときは、アメをなめさせて糖分を補うのもよいでしょう。脂肪分のある食事は、ケトン体を増やすので数日控えたほうがよいようです。そして、とにかく安静にして過ごすことです。

嘔吐がはげしく、水分も受け付けないときは、小児科を受診しましょう。過剰に増加したケトン体は尿検査でわかります。周期性嘔吐症に特効薬はありません。点滴をしてもらうなどの対処療法で容態はかなり落ち着きます。自宅でゆっくり静養しましょう。

※補足:自家中毒は使わない
「自家中毒」という名前は、日本の医師が作った呼び名です。現在は、正式な「周期性嘔吐症」が使われています。自家中毒は、食中毒の仲間などの誤解を与えるとして、今はほとんど使われていません。

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