放射線皮膚炎

初診に適した診療科目

放射線皮膚炎はどんな病気?

放射線皮膚炎は放射線照射によっておこる皮膚の障害で、短期間のうちに過度の照射を受けたことによる急性のものと少量の放射線を長期に渡って繰り返し照射されたことによる慢性のものがあります。ご承知のように放射線を照射されると細胞のDNAが損傷し、細胞分れるに影響を及ぼします。そのため急性であれ慢性であれ、皮膚に放射線を浴びると炎症を起こし、それが積み重なることで痛みや腫れ、水疱、びらんなどが起こります。

主な症状

放射線皮膚炎の症状は、急性と慢性があります。急性の場合は、紅斑とむくみが数週間あらわれ、色素が沈着して治ります。慢性は、紅斑とむくみのほかに、小水疱やびらんが出来、皮膚萎縮がおきたり、刺激痛があります。軽い場合は、腫れて赤くなりますが、大量に放射線を浴びると、やけどのような潰瘍が出来、瘢痕が残ります。年数がたった後に、皮膚がんを引き起こします。

主な原因

放射線皮膚炎となる原因は、レントゲンに使うX線や、放射性物質を大量に浴びることで、皮膚の異常を引き起こします。一時的に大量の放射線を浴びてしまうと急性で起きることがあります。悪性腫瘍の治療時や、放射線被爆による事故、放射線を扱う仕事に従事しているなど、少量の放射線を繰り返し被爆することで発症します。また慢性化することもあります。

主な検査と診断

放射線皮膚炎の検査方法としては、まずはじめに皮膚炎による皮膚がんの有無を診断する必要性があるので、身体の皮膚を一部採取して病理組織検査をすることが重要になってきます。もし急性の皮膚炎の場合ならば、すぐにでも治療が必要となってきます。また慢性の皮膚炎の場合では、放射線に被曝していないかどうかの診察もとても重要になってきます。

主な治療方法

放射線皮膚炎は、放射線治療の際に起こる副作用のため、症状がひどい時には、放射線治療の仕方や頻度などを見直すことで、改善することができます。基本的な皮膚炎と同じ治療法で治療することが可能なので、放射線治療をする際には、事前に患者自身が対策することで、防ぐことも可能です。具体的には、栄養状態を良好にすることや、喫煙をやめる、などが挙げられます。