当院は、平成18年に開院して以来、生活習慣病を中心とする内科一般の診療に取り組んできました。専門領域である腎臓内科について、生活習慣病との関連を含め少しご紹介させて頂きます。
腎臓は血液を濾過し、老廃物を尿として排出する臓器として知られています。さらに、腎臓は血圧の調節に関しても中心的な働きを果たしていて、腎臓内科専門医は高血圧の診療・研究に深く関わってきました。また、年々増加しつつある糖尿病は、糖尿病性腎症を合併することにより透析導入の最も多い原因となっています。腎機能の低下した糖尿病患者さんを糖尿病専門医から引き受ける立場が腎臓内科専門医という位置付けとなります。
さらに、近年は「慢性腎臓病」という概念が普及してきました。腎臓病は動脈硬化を引き起こす病気と密接な関連性を持ち、「腎臓病は血管病である」という認識が広まってきたのです。当院では、動脈硬化を引き起こす高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、慢性腎臓病といった関連の深い疾患を総合的にコントロールしていくことに力を注いでおります。
なお、腎臓内科は泌尿器科と間違えられることがありますが、泌尿器科は腎臓や膀胱の癌、尿路結石、過活動膀胱、前立腺疾患などが専門領域となります。腎臓内科とオーバーラップする場合もありますので、必要に応じて病診連携を行なっております。