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ホモ、ゲイ、おかま、ニューハーフ

先日、渋谷区で同性パートナーシップ条例が可決されて、多くの同性愛者たちが喜び合う光景が報道された。これによって、区に対して所定の手続きをすれば、同性カップルを結婚に相当する関係と認めて証明書を受けることができる。すると、これまでは断られていた病院での面会やアパートの入居などが可能になる。
日本における20歳から59歳までの同性愛人口は女子同性愛者が166万人、男子同性愛者が108万人の計274万人で同年齢の人口の約4%に当たるとされている。さらに潜在的同性愛者を含めると9.2%に達し、約10人に1人が同性に性愛を感じ得ると言う説もある。だから、この人たちを取り組む産業を活性化させることは我が国の経済活性の大きな起爆剤になるとも期待されている。しかし一方で、本条例に対しては憲法に違反するなど根強い抵抗もある。

ところで同性愛と一言でいうが、実際にはその関係は複雑多岐である。
性の対象が通常と異なる人たちを指す言葉は実にたくさんある。同性愛、衆道、若衆道、男色、稚児、おかま、ホモ、ゲイ、おねえ、かげま、きく、かけこ、しょこたん、おちょう、レズビアン、百合、ねこ、たち、おなべ、おこげ、バイ、トランスジェンダー、トランスセクシュアル等々。私の知らない呼び名もまだ数多くあるのだと思う。そこへ性同一性障害という小難しい用語が参入してきたものだから、この世界は一層混乱してマジョリティである「のんけ(異性愛者)」にとっては何が何だか分からないだろう。
今回は男性同性愛者の呼び名と意味について自分なりに説明してみる。

まずは「ホモ」。「ホモ」とは言うまでもなく、「homosexual(同性愛)」の略語だから性別に限らず同性を性愛の対象とする人々のことを言う。しかしながら、日本では男性同性愛者に限って使われてきた。今でも、「ホモ」といえば男性同性愛者全般を指すことが一般的だがこれは間違い。レズビアンの女性者たちも「ホモ」なのだ。

男性同性愛者全般を指す言葉が「ゲイ」。「ゲイ」は英語の「gay」を直接日本語読みしたものだが、「gay」は「お気楽」、「しあわせ」、「いい気分」、「目立ちたい」、「ふしだらな」、「軽率な」といった意味の形容詞。
気ままで道徳や社会的因習に縛られない奔放な人という意味から男性同性愛者を示す言葉へと発展したようだ。

「おかま」は日本オリジナルの言葉で、男性同性愛者を表わす現在もっともポピュラーな言葉だろう。だが、「おかま」は「ゲイ」のように男性同性愛者全般を指してはいない。トランスジェンダー(女装)した男性同性愛者に限定される。だから日常普通に男性として生活している同性愛者のことは「おかま」とは言わないし、ましてや、むくつけきマッチョの男同士の愛情関係には絶対に登場しない。
語源は江戸時代に遡る。当時、肛門を意味する俗語として「おかま」を使うようになった。おかまの底の形が丸くてお尻の形に似ていたからだとする説が有力だ。つまりアナルセックスの対象となることから女性役の男性同性愛者を「おかま」と呼ぶようになったと思われる。
したがって、元来は女装しているかどうかより、アナルセックスをさせる、するという点がポイントであった。だから今でも女装していようがいまいが、アナルセックスのことを「かまを掘る、掘られる」と言う。転じて車の追突のことを「かまを掘る」と言うのは一般化されている。

「きく」、「かけこ」、「かけま」、「陰間」も「おかま」と同義。お尻の穴は、その形から隠語として「菊」と呼ばれていた。
「かきくけこ」から「きく」を除くと「かけこ」。「きく」は「か」と「け」の間にあるから「かけ間」。それを漢字で「陰間」と表わしていたので濁って「かげま」とも呼ばれるようになった。
つまりこれらの隠語はすべてアナルセックスに基づいているので、精神的に同性が好きか否か、女装しているかいないかなどは問われない。
以上、「おかま」をはじめ上記の呼び名は性行為の形態を起源としているので、多分に差別的、侮辱的意味を含んでいる。
最近よく使われるのが「おねえ」や「おねえさん」。男性同性愛者の中で女性的な立ち居振る舞いの人を言う。あくまで立ち居振る舞いや言葉遣いの観点からの言葉で、「おかま」のような差別感や侮辱感を与えないので「おねえタレント」のように最近広く使われている。

1980年代頃から登場した呼び名が「ニューハーフ」。一説にはこの言葉の創設者はサザンオールスターズの桑田佳祐だと言われている。「ニューハーフ」とは女装して立ち居振る舞い、口調が女性の男性同性愛者のことを言う。さらに、男性であるのに女性らしく振る舞うことを売りにして、水商売や風俗店に従事していることが殆どである。
多くの点で「おかま」と同義だが、女装に止まらず、ホルモン剤や去勢、さらには整形外科によって肉体を女性化している。すなわち、性同一性障害(Gender identity disorder)の一つである性転換症(トランスセクシュアル)である場合が多い。この点が単にトランスジェンダーである「おかま」と異なっているように思う。
この中で特に、女性ホルモンやシリコン注入によって肉体を改造して、女性のような乳房とペニスの両方を併せ持つニューハーフのことを「シーメール(she-male)」と呼ぶ。
なお、一般的にニューハーフ=性同一障害と理解されているようだが、性同一性障害でないニューハーフもいるので、同義ではないと思う。また、衆道、若衆道、男色、稚児などは我が国古来の男性同性愛者の呼び名だ。

以上、私なりに男性同性愛者を整理してみたが、間違っているかもしれない。男性同性愛者の方から多くの異論、反論が出るかもしれないが、なにとぞご容赦願いたい。ともかく人間の性のあり方はとても複雑でデリケートなのだ。

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