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師走の歌の想い出

街中がクリスマスイルミネーションに飾られるこのころになると、あちこちからクリスマスソングが聴こえてくる。「赤鼻のトナカイ」、「サンタが街にやってくる」、「ママがサンタにキスをした」、「きよしこの夜」などなど。
最近ではこういったクラシカルなクリスマスソングではなく、山下達郎の「クリスマス・イブ」や桑田佳祐の「白い恋人たち」といったポップな歌の方が優勢だが、やはり大人から子供まで誰もがもうこれを聴けばクリスマスという歌は「ジングルベル」だろう。
私は子ども心にシャンシャンシャンシャンというバックグラウンドのベルの音を、サンタクロースがトナカイに付けたベルだと勝手に想像していた。アップテンポの明るいメロディーと相まって、ジングルベルを聴くと25日の朝枕元に届くクリスマスプレゼントに夢が膨らんだものだ。
この歌を耳にして暫くの間は歌いだしのフレーズを「じんぐるべー じんぐるべー」だと思っていた。少し成長してから、その後に続く「鈴が鳴る」という歌詞から、「じんぐるべー」という人の名前ではなく、鈴を表わす「ジングルベル」であることに気付いた。
しかし、ジングルベルとは釣鐘型をした鈴のことを言っているのだと思い込んでいた。恥ずかしながら「jingle」がちりんちりんとなるという動詞であることを知ったのはごく最近のことなのだ。
ところで皆さんはいつ頃に、クリスマスプレゼントはサンタクロースが届けてくれるのではなく、親が購入しているのだと気付かれただろうか。私は確か小学校の3年生の頃だったように思う。前の年のクリスマス、私がサンタさんにお願いしたのはピアノだったのに、届いたのは子供用にアコーディオンだった。私が「ピアノをお願いしたのに」とサンタさんに対する不平を口にすると、母が「きっとピアノは大きすぎて煙突に入らなかったのよ」と懸命にサンタの代弁をした時におやっと違和感を感じた。そもそも我が家には暖炉などなく、煙突と言えば風呂釜の直径15cmほどの物しかなかった。煙突から運び入れられるものなどほとんどない。
翌年、縁側で声を出さずにサンタクロースにプレゼントのお願いをしていると、「もっとはっきりと大きな声で頼まないと持ってきてもらえないわよ」という母の発言でサンタクロースは親だと確信した。そもそも我が家の縁側は南向きで、サンタクロースが住んでいるという北とは反対の方角だ。そちらに向かっていくら大声で叫んでも声が届くはずがない。
でも、その後もしばらくはサンタクロースが誰かということを問い質すことはせず、12月になると縁側でプレゼントのお願いをしていた。無邪気なピアノの要求に、私が寝静まった後、二人でその対応に苦慮していた両親の顔が想像できたからだ。
我が家の家計から言ってピアノは断じてありえない代物であった。しかし、我が子の希望に何とか沿おうとして考え付いた苦肉の策がアコーディオンだったのだろう。それでも子供用とはいえ、結構高価であったに違いない。
私がアコーディオンに夢中になっている姿を眺めていた両親の笑顔を思い出す。
サンタの正体を知っているのに知らないそぶりで願い事をする自分が何か一つ大人になった気がしたものだ。

ケーキを食べ、プレゼントを貰い、クリスマスイルミネーションの片づけられた街には「もういくつ寝るとお正月・・・」が流れてきた。大人たちは大掃除、年賀状書き、おせち料理の準備に大忙しだったが、子供の私はこの歌を聴くと、もうお正月を迎える喜びで気分全開になったものだ。
今から考えると、お正月は夏休みなどに比べるとたいした休暇ではない。たったの3日間で、そのうち元旦は墓参りや初詣。そして年賀状の山を仕分け。年々自分あての年賀状が増えていくのが嬉しかった。
2日目は父に連れられてお年賀回りであっという間に過ぎてしまう。唯一3日の日だけは賑やかなお正月だった。3日は長男である父の誕生日に重なったために親戚一同が集まって、久しぶりに会う従兄たちと遊んでもらえたからだ。そして、この日は年に数回しか口にすることのできなかった、出前のお寿司や鰻が食べられる日だった。
お客様の後始末をして寝て、明けるともう普段と変わらぬ日常生活が待っていた。父は慌ただしく出勤し、母は溜まっていた洗濯。本当短くてあっという間に過ぎてしまうのだが、やはりお正月は私にとって1年の中で最大のイベントだった。
土建屋の営業で日曜日もなく夜遅くまで働く父と一緒に時間が過ごせることが喜びであったのだろう。さらに、その喜びを煽ったのが、「もういくつ寝るとお正月」の歌だったのではなかろうか。指折り数えて「もういくつ寝ると」などと言われると、否が応でもお正月は楽しいものである洗脳されていったのだと思う。
だがこの唱歌、最近はあまり耳にしなくなった。そもそも、歌詞の中にある凧揚げも独楽回しもやらなくなった現在、いくら「もういくつ寝ると」と言われても非現実的でちっとも楽しさが伝わらないのだろう。
その代わりにお正月の到来を告げる歌としては「お正月を写そう、フジカラーで写そう」というコマーシャルソングだ。この歌は1960年代から流されてきた。樹木希林さんの顔を背景にこの歌を聴くと、ああもうすぐお正月だなと実感させられる。
時は移り、師走の風景も歌も様変わりしたが、やはり新たな年を迎えるというのはなんとなく心改まるものだ。
 

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