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ピンクの恐竜

現在横浜でマンモスのほぼ完全な復元体の展示が行われている。このマンモスは2010年シベリアのサハ共和国で発見された3万9000年前の6~11歳になる雌のマンモス。シベリアの永久凍土で冷凍保存されたために内臓の一部の他、筋肉、皮膚などの軟部組織、脳などがほぼ完全な状態が維持されている。
 現在の象に比べて、鼻の先が尖っており、尻尾は短い。なんといっても体全体が灰褐色の長い毛で覆われていることが象と決定的に異なる。ふさふさした体毛のマンモスはユカを見ると、群れをなして移動するマンモスを今までより身近に感じられる。

 マンモスよりも古い地球の古生物を代表する恐竜となるとその真の姿は分かっていない。なぜならば、マンモスは約400万年前から1万年前ころまで、つまり45億年の地球の歴史から言ってほんのちょっと前の時代にこの地球上に存在した。だから、永久凍土にその姿を残すことができた。
しかし、恐竜の住んだ中生代は約2億5000万年前から6500万年前だ。マンモスと比べて桁違いに古い時代。中生代初期の三畳紀は地球の陸地がパンゲアという一つの超巨大大陸であった頃。その後パンゲアは分裂していく。中生代最後の白亜紀でさえ、地球は未だに現在の形にはなっていない南北アメリカは離れているし、インドもユーラシアと衝突していない。逆にオーストラリアと南極は合体している。
地球の構造が今と全く違うくらいだから原型を残している遺体は現在まで一体も発見されていない。発見された物は骨しかない。だから、本や映画で目にする恐竜の姿は、あくまで骨格を基に描かれた想像の産物に過ぎない。以前、恐竜は爬虫類の仲間と思われていたので、想像された姿は鰐に似せられた。硬い鱗状の角質化した皮膚で、皮膚の色は茶色もしくはカーキ色で、動きものそのそと鈍重。おそろしく色気がない姿だ。
こうした想像上の姿は、映画によって一気に固定化される。恐竜の場合にはアーサー・コナン・ドイル作のSF小説「失われた世界(The Lost World)」を1925年に映画化した「The Lost World」の影響が強い。これ以降ここで描かれた爬虫類型の姿が長い間、恐竜の姿のスタンダードとなった。
1993年にスティーブン・スピルバーグ製作の映画「ジュラシック・パーク」によって、恐竜はそれまでよりもずっと機敏で子供に深い愛情を注ぐ賢い動物に訂正された。とはいっても皮膚の色は相変わらず色気なし。
 想像上の姿が小説や映画によって決められる例は宇宙人についてもいえる。1898年にH.G.ウェルズが発表したSF小説「宇宙戦争」以来、宇宙人はたこ型であった。それが1982年公開のスティーブン・スピルバーグ製作のSF映画「E.T.」によって頭の大きい小人に描き変えられた。

 近年の研究の進展によって、恐竜は爬虫類よりは鳥類に近い生物であることが分かった。と言うよりは現在の鳥は恐竜の子孫と言った方がよいかもしれない。恐竜は巨大隕石の衝突による地球の壊滅的な環境破壊によって絶滅したと言われている。この未曽有の危機に、飛ぶことのできた恐竜だけが生き残ったのかもしれない。
 となると、恐竜の皮膚はごつごつした鱗状ではなく、羽気に覆われていた可能性がある。事実、血管や細胞など柔らかい組織の痕跡を見つける技術が発達して、一部の恐竜には羽気があったことが確実視されてきた。特に人気のある中生代の覇者、ティラノサウルスも羽毛に覆われていた可能性が高くなった。ところが残念なことに、まだ羽の色までは特定できない。なぜならば色は化石に残らないからだ。
 しかし今後、遺伝子工学がさらに発展すれば、古い化石からも遺伝子コードを読み取ることができるようになるかもしれない。そうなれば、皮膚や羽の色も特定できる。どれどころか、クローン恐竜の作製も可能になる。「ジュラシック・パーク」が現実のものとなるのだ。
 その日が来るまでは、想像力をたくましくして中生代の世界を楽しもう。鳥類に近い生き物なのだから、彼らはもっとお洒落だったのではないだろうか。天敵の少ない地域に生息する生き物は求愛行動を主目的とした形態になる。だから、一部の恐竜は極楽鳥みたいにカラフルだったかもしれない。ピンクの恐竜がいたって不思議ではない。そう考えると、中生代自体がずっと生き生きと躍動する世界に見えてくるはずだ。

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