ヘルシーダイアモンド コラム
Healthy Diamond ダイアモンド健康マガジンNo.5 特集「歯周病」は万病のもと? 若林先生のコラムが掲載されています。 |
歯周病にならないための上手な「セルフケア」
●タイムリミットは24時間
口の中に食べ滓などが残っていると、歯周病や虫歯の原因菌がこれを餌とし、およそ24時間以内にネバネバした有害な歯垢となる。この歯垢に潜む歯周病菌によって引き起こされるのが歯周病である。
予防のためには正しいブラッシングで、毎日歯垢を除去してやることが必要だ。
理想的なのは、食後3回必ず歯を磨くことだが、忙しい毎日の中で欠かさず行うのは難しい。ならば、歯垢ができる24時間以内に、1日1回でよいので、時間をかけてしっかりと歯を磨いてほしい。
気をつけたいのは、磨き残しなくブラッシングを行うこと。ところが、多くの人は歯磨きの時間が短すぎる。時間を計ってみると1分以内の場合が多い。複雑に入り組んだ歯と、そこに強く粘着している歯垢を磨き落とすためには、最低でも3~5分の歯磨きが必要だ。テレビを見ながらでもよいので、時間をかけて磨くようにしよう。
●1本ずつていねいに磨く
ブラッシングにはさまざまな磨き方があるが、とにかく歯を1本ずつ磨く感覚で、一ヶ所に付き10~20回ほどこするようにして行う。歯ブラシは硬めよりも適度な弾力のある柔らかいものを選び、あまり力を入れ過ぎずに毛先の部分を歯に当て、小刻みに動かす。力を入れ過ぎると毛先が広がりうまく磨けない。また、強すぎる刺激は歯ぐきによくない。このような「毛先磨き」で、歯垢を効果的に落とすことができる。
歯と歯の間のケアには、ブラッシング後にデンタルフロスを使うとよい。フロスはピンと張ってゆっくりと歯間に挿入し、歯に巻き付けるような感覚で側面をこする。歯と歯ぐきの境目にも
フロスを沿わせるように入れてこすることで、歯ぐきの内側の歯垢を除去できる。ただしフロスは鏡を見ながら行い、歯ぐきを傷つけないよう注意する。
また喫煙は、歯ぐきが血行不良を起こし細菌に対する抵抗力が低下して歯周病を起こしやすくする。歯周病のリスクを減らすことも心がけて欲しい。
◆効果的な歯の磨き方◆
毛先を歯に直角に当て、小刻みに振動するように動かしながら磨く方法。毛先がつぶれてしまわないように、力を入れすぎないこと。歯ブラシを縦や横にしながら、歯の一本一本を丁寧にブラッシングしていこう。 |