痛風と尿酸値
足指の関節などに激痛の発作が起きる痛風と、その予備軍である高尿酸血症の治療は、原因物質である尿酸の値を投薬で下げることを目標に行われてきました。
しかし、最近では尿酸値を無理に下げず、生活習慣の改善を促す治療に移行してきています。
尿酸値が7㎎を超えると高尿酸血症と呼ばれ、痛風の症状が出やすくなりますが、国内の痛風患者数は約30万〜50万人で、大多数が男性です。 高尿酸血症患者は約500万人と推定されていて、成人男性の約1割が高尿酸血症ですが、そのうち痛風を発症するのは約1割だけです。そのため、高尿酸だと痛風になるとは必ずしも言えません。
高尿酸状態を招くのは、肉や糖分・油分の取り過ぎや酒の飲み過ぎ、睡眠不足や運動不足、過剰なストレスなどで、こうした生活習慣が痛風をもたらします。
<生活習慣の改め方>
●食事の総カロリーを抑え、肥満を防ぐ(以前はプリン体の接種を制限
●アルコールはカロリーが高いため、飲み過ぎは慎む
●毎日2リットル以上の水分を取り、尿酸値を下げる
●軽い運動を週3回程度、継続して行う
●ストレスをためないようにする
尿酸は、現在では炎症時にできるスーパーオキサイドや一酸化窒素などの活性化窒素などの活性酸素の消去剤として、抗酸化物質の役目も注目されてきています。
※2011年11月11日(金)日本経済新聞参照