咳喘息
季節の変わり目で体調の崩しやすい季節に、風邪と間違える「咳喘息」の患者さんが増えています。
風邪とは異なりますので注意が必要です。
<特徴>
●夜間から朝方にかけて咳が出る
●季節性がある
●アレルギーの原因物質によって起こる場合が多い
●「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」という喘鳴(ぜんめい)がない
●たんは伴わない
●咳止めの薬では止まらない
●8週間以上、咳が続く
(風邪などウイルス性の感染症が原因で起こる咳の多くは3週間以内で治まり、症状も少しずつよくなるのが一般的)
●気管支拡張薬を服用すると1週間で症状が改善することがある
●炎症が治るには数ヶ月以上の治療が必要
<かかりやすい人>
●ハウスダストやダニ、花粉、ペットの毛などの物質にアレルギー反応を起こす人
●高齢者や若者でも発症するが、患者の平均は40代で女性が比較的多い
<治療について>
口から吸い込む吸入ステロイド薬や気管支拡張薬などを使う。
1週間くらいの服用で咳が止まるケースもあるが、完全に治ったわけではなく、薬の服用を止めると再び悪化し、症状を何度も繰り返すことによって気道の収縮が進んで悪化しやすくなるため、咳が止まってもきちんと治療を継続することが重要。
<予防法>
●ハウスダストやダニなど身の回りにあるアレルギー物質を取り除く ●感染症や風邪にならないよう、手洗いやうがいなどを施行する
●適度な運動で体調を整える
咳喘息は感染症ではないので人にうつることありませんが、放置すると寝られなくなるほどの咳が出たり、約3割の人は喘息に移行するといわれています。咳の症状を自己判断せず、早めに専門医を受診しましょう。
※2011年10月7日(金)日本経済新聞参照