『下肢静脈瘤だけを診療する』。と聞くと、とても狭い内容に聞こえます。実際に人間に生じる色々な病気の中で、下肢静脈瘤はほんの片隅でしかありません。ですが、毎日診療していると考えることはたくさんあります。
下肢静脈瘤に関係することだけでも、「超音波検査」、「下肢静脈瘤の種類」、「変わった構造の静脈瘤」、「再発型静脈瘤」、「伝わりやすい説明」、「症状と静脈瘤の関係」、「一般的な静脈瘤の治療」、「できるだけ外見にこだわった治療」、「複雑な治療」、「別の病気を併発している方の治療」などテーマは無数にあります。
さらに言うと、だるさやむくみ、皮膚炎といった脚の症状を呈する病気は沢山あって、下肢静脈瘤以外の病気のことも知らないと、下肢静脈瘤の正確な診療はできません。
若い頃から凝り性で、わからないことや気になることがあると答えが分かるまで調べたくなります。昔、下肢静脈瘤の診療を始めた頃は教科書や過去の論文を読むだけで答えが得られました。
ですが、自分自身が成長し知りたいことが専門的になるほど、誰かに答えを教えてもらうことができなくなり、自分で答えを探すしか無くなります。
そうやって調べて得られた結果を論文や学会で報告してきました。
またそのような生活の中で、同じような考えを持った友人に出会えたり、尊敬すべき先輩から貴重なアドバイスを頂けたり、少しは人間としても成長できたかなと考えています。
『下肢静脈瘤の専門家』は、私にとっては天職だと思っています。皆様に支えて頂きながらここまで歩んでくることができました。
これからも自分自身にとっての重要なテーマである「再発を減らす」と「美しく治す」ことにこだわりながら、少しでも前に進んで行きたいと考えています。