平成28年より藤が丘リハビリテーション病院の病院長を務めさせて頂いております。平成2年に開院した当院は、令和6年で開院から35年目となりますが、診療科や病床の構成などに変遷を経ながらも、開院以来一貫して総合的リハビリテーション医療を提供することに力を注いでおります。
現在の病床数は197であり、回復期リハビリテーション病棟2病棟96床のほか、一般病棟2病棟101床で構成されています。診療科については、柱となるリハビリテーション科をはじめ、整形外科、内科、眼科などの診療科を擁しております。当院は総合的なリハビリテーション医療を提供できる都市型リハビリテーション専門施設の先駆けであるとともに、リハビリテーション病院としては数少ない大学附属病院であります。同じ東急田園都市線の藤が丘駅には、急性期医療を担う昭和大学藤が丘病院があり、機能が異なる2つの大学附属病院が近接し相互に連携する形で、安心かつ安全な医療を地域に提供する役割を担っています。
当院はリハビリテーション医学の講座を有している点が大学附属病院としての最大の特徴であり、リハビリテーション医学の専門医が多く在籍し、同分野における先進的な診療体制および教育体制がしっかりと整っております。専門分野を持つセラピストも多数在籍しており、病態に応じた専門的なリハビリテーションを提供できる体制を整えており、回復期病棟においては1年365日の体制でリハビリテーションを提供しております。
昭和大学には保健医療学部もあり、リハビリテーション科、各部署の協力のもと、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師の教育や実習の場としても重要な役割を果たしております。看護師やセラピストをはじめ、各種医療スタッフは互いに連携しながら、患者さんの療養生活のサポートや精神的あるいは社会的支援とケアに努めております。入院診療においては、脳血管障害、整形外科疾患、内科疾患など多様な病態に対し、リハビリテーションを柱とした医療の提供を行っており、リハビリテーション科、整形外科、内科が担当しているほか、眼科が白内障手術をはじめとする様々な眼科疾患の診療を行っております。また、新設しました病院歯科により入院患者における口腔ケアを通した合併症予防を積極的に行っている点も大きな特徴であります。
身体機能と関連の深い脳神経内科医としての経験を活かしつつ、昭和大学の各附属病院、近隣の医療施設と連携をとりながら、健全な運営を図ってまいりたいと思います。そして、医療を受ける方々の生命、健康に加え、生活を支える病院として、至誠一貫を胸にその大きな使命を全うしてまいりたいと思います。どうぞ宜しくお願い申し上げます。