肺動脈性肺高血圧症

肺動脈性肺高血圧症は、心臓から肺に血液を送る血管(肺動脈)の血圧(肺動脈圧)が異常に高くなる病気です。心臓の中でも、肺動脈に血液を送る室を右心室といいます。この右心室は高い圧力に耐えられるようにできていないため、肺動脈圧の高い状態が続くと機能が低下し、右心不全になってしまいます。


難治性呼吸器疾患・肺高血圧症に関する調査研究班」による調査では、肺動脈性肺高血圧症(PAH)の患者数は2,587名(2013年度)と多くはありません。しかし、早期発見が難しく、若い人に発症した場合、十分な治療がなされないと数年以内に死亡する恐ろしい病気です。


初期症状は、動いたときに息切れをするといった症状が現れます。その他にも、疲れやすい、胸痛や動悸がするなどの症状も出現します。さらに症状が進行すると、失神発作を起こしたり、声がかすれたり、咳が止まらなくなったり、血痰が出たりします。


以前は有効な治療法があまりなく、治療が困難でしたが、近年ではプロスタサイクリンの持続静注療法や他の薬剤の開発により、治療成績が大幅に向上しています。また、現在も新たな薬剤や治療法の開発が進んでいて、さらなる治療の進歩が期待されています。


なによりも早期に発見し、早期から最先端の治療を行うことが重要です。患者数が少なくかつ難病でもあるため、長年の経験が豊富な専門施設での診断や治療が勧められています。


【参照】
http://www.nanbyou.or.jp/entry/171

https://pah.jp/about/page01.html

http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/pph/