化膿性関節炎はどんな病気?
化膿性関節炎とは、何かしらの原因により関節に細菌が入り込むことで関節内部が化膿してしまうものです。この病気の怖いところは、関節の表面の軟膏を破壊してさらに骨までも破壊してしまう可能性があり、そうなると障害が残ることもあります。入り込んでいる菌を特定することは治療を進める上で重要なことですが、血液検査や画像検査などを総合して診断する必要があり、容易ではありません。
化膿性関節炎の主な症状は?
化膿性関節炎とは、細菌感染により関節内が化膿し動かしにくくなる病気で、関節が腫れるとともに激しい痛みや発熱などの症状として現れます。肩、ひじ、ひざ、股などの関節に現れますが、中でもひざの関節に多く見られます。膿が溜まると痛みにより関節を動かすことができなくなり、そのまま放置すると関節の軟骨が破壊されて、完全に関節を動かせなくなります。
化膿性関節炎の主な原因は?
化膿性関節炎は、関節に細菌が侵入して、その細菌が炎症を引き起こすことが直接の原因です。細菌の種類には、連鎖球菌・ぶどう球菌などがあり、通常は他の感染部位から血流を介して関節に広がったり、関節の近くで起こった骨髄炎から波及します。
また、膝の怪我などで、その傷口から細菌が侵入した場合や細菌が付着した注射器を使用した場合に発生することが考えられます。
化膿性関節炎の主な検査と診断方法は?
化膿性関節炎の検査方法としては、血液検査、X線検査、エコー、MRIなどがあります。また、注射器で関節を穿刺して採取した液を培養して、菌の種類を調べます。全身症状を伴う場合には、血液からの細菌培養を行うこともあります。血液検査では、白血球数の増加、赤血球沈降速度の亢進、C反応性蛋白の陽性など、炎症性の変化がみられます。
化膿性関節炎の主な治療方法は?
化膿性関節炎の治療法で、まず行われるのが患部の安静と抗生物質の点滴です。関節内部に膿が溜まっている状態の場合には、注射器によって取り除けるだけの膿を吸引します。そして様子を見ますが、炎症が治まらない場合には、関節を切開して膿を洗い流し、炎症を起こして傷んでしまった部分を切除することになります。
治療が落ち着いたら関節の機能を保つためにできるだけ早くリハビリをはじめます。