二分脊椎 ニブンセキツイ

初診に適した診療科目

二分脊椎はどんな病気?

二分脊椎とは、胎児が脊髄を形成する際、脊椎の椎弓がいくつか欠けた状態をいいます。これは珍しい状態ではないですが、このことが原因で百人に一人の確立で皮膚洞ができ、千人に一人の確立で背中にしこりができます。これは生まれた時に見られます。また、一万人に数人の確立で、脊椎の形成不全により脊髄が露出し、神経障害を起こすことがあります。症状としては、下肢の麻痺や変形、排泄障害などで、多くは水頭症と合併します。

主な症状

二分脊椎にかかると、仙椎などの背骨の部分から下にある運動機能と知覚能力が麻痺するという症状が出ます。これにより、内蔵の機能にも悪影響が出るようです。また、この病気によって背骨に問題がある部分から周りの脂肪が入り、結果、脊髄の成長を妨げる可能性も考えられています。その他には、下半身の変形や前述の内蔵への悪影響を原因とした排泄障害などがあります。

主な原因

二分脊椎の原因となる要因は、複数あると言われています。まず一つめは、胎生早期における葉酸の欠乏です。またビタミンAの過剰摂取や、抗てんかん薬の副作用として現れることもあります。糖尿病をもつ母親や、喫煙が多い母親にはリスクが高いそうです。また不妊症や、妊娠初期の高熱は発生リスクが高いものとされています。遺伝的要因としては、人種によるものや葉酸の代謝多型などがあるそうです。

主な検査と診断

二分脊椎の検査方法については、まず、手足の感覚や運動・腱反射などの異常の有無を見る神経学的診断を行います。次に、頭部レントゲン撮影、胸部レントゲン撮影、CTスキャン、MRIスキャンなどにより、脳と脊髄・脊椎の形状を検査します。また、尿検査や、膀胱造影、径静脈性腎盂造影、尿流検査、膀胱内圧測定、尿流動検査により排尿機能に異常がないかを検査します。

主な治療方法

二分脊椎の治療法として、脳神経外科か小児外科によって手術をしたり、膀胱?直腸障害により、排泄ご困難となるため、カテーテルや摘便、下剤を使用します。種類によっては、無処置でよい場合もありますが、脂肪腫の切除、脊椎稽留の解除、皮膚洞の切除などの手術が必要な場合もあります。また、出生後48時間以内に皮膚と神経の分離、皮膚の縫合を行うこともあります。